あれから二日がたった


骸の部屋にもどる気にはなれなくて、
骸と一緒に生活する前に使っていた自分の部屋で時を過ごした


久々の自分の部屋は全然掃除してなかったからホコリっぽくて、


あぁ帰ってきたんだなって思わせる


それにすら泣いてしまいそうだ




この二日間ろくに眠れなくて、


ふらりと動く足に逆らうことなく進み、着いた場所はやっぱり中庭



また涙がつたってくる




「うみ…?泣いてるのかい?」

なんてタイミング…

はたしてよいのか悪いのか



「黙ってないで、何かいいなよ」

『あっ…す、すいません…』



「何があったんだい?」


『いえ、なんでもないです。あっ、えーと、これは…アレですよ!感嘆の涙です!』


「ワォ。この僕をそんな嘘で騙せるとでも思ってるの?もうちょっとマシな嘘をつきなよ。」



うっ……


恭弥様を騙せないことくらい分かってますよ


無駄にするどいですからね…



でも、言えない


言えるわけないじゃないか



「二度も僕のこと無視するなんていい度胸だね」

グイッ


『えっ?…………っ!!』


えっ……えぇぇぇ!?!?


わたし、恭弥様に、だっ抱きしめられてる!?



あれ、なんかこれ前にもあったような…


「そういえば、まえ抱きしめたときもこの中庭だったね」


『あっ…!やっぱりそうですよね!わたしも今同じこと考えてました。ていうか、あの…そろそろ…』

「ヤダ」


『えぇっ!?』


「ワォ、そんなに顔真っ赤にして…かわいい。仕方ないからコレで我慢してあげるよ。」


チュッ



『っ!!!!////』



オデコに



オデコに



キッスされたぁぁぁ!!!!!




ボンッ



「……ワォ、爆発するほど?」



恭弥様って、意外にプレイボーイ…?






なんて


なんだかんだ話しているうちにわたしの表情に“楽”の文字



恭弥様に感謝しなくちゃね



このままいけば、



あなたを忘れることができるかもしれない







中庭で揺れる


わたしの心


それでもよぎる彼の顔





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