骸視点





"…別れようか"



ついに崩れた




「むくろぉ!最近構ってくんないじゃん!どおしてぇ?」



「……。」



「ちょっとぉ!無視しないでよ!」


ウザい


ウザすぎる


僕にかまうな



「ねぇ、むく「いい加減、黙ってくれませんか?」…は?」



「目障りです。消えてください。」


「ど、どういう意味?」



「そのままの意味です。」



「どうして!?骸はわたしの事が好きなんじゃないの!?イニシャルリングだってくれたじゃない!!」



「自意識過剰にも程がありますね。僕は最初からあなたの事なんてみていませんよ。あれは、あなたが欲しいと煩いから買っただけです。」



そうだ



初めから僕はうみの事しか見てない



うみの事しか見ることができない



彼女が僕の全て



うみのいない世界なんて僕のセカイには存在しない



溺れてしまった



うみを想うたびに息をうまく吸えなくなる



苦しい、つらい



僕も弱くなったものだ



「……分かったわよ。骸なんてもう知らない!!」



そう言ってあの女は出ていった



これで浮気という関係はきれた



でも、この過ちは消えない



うみとの関係は戻らない



うみを手放してしまった



一生離さないと決めていたのに



しまいにはこの手で彼女を傷つけてしまった



彼女に差し出した手は、虚しくも空気と混じっていた



うみ、



ごめんなさい



好きです



大好きです



胸が焦がれて失くなりそうなほどに



あなたを愛してます







この喉が壊れるほどに


愛の言葉を紡ぎ、叫べば

あなたは僕のもとに帰ってきてくれますか?




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