部活が終わったある日の体育館
あたしは桜木くんと片付けをしていた

転がっているボールを拾い、何の気なしにシュートを打った
それは偶然にも綺麗に決まる

「お、ラッキー」

ボールを拾い、籠に戻した

「如月さんて、バスケやってたのか?」

「中学の時にちょっとね」

散らかっていたビブスをたたむ
どうして男の子はたたむの苦手なんだろう

(今度たたみ方講座でも開こうか)

「今度庶民シュート見せてくれ」

「いいけど、あたし下手だよ?」

たたんだビブスをしまうと、救急箱の整理に取り掛かる
その間に桜木くんはモップがけ
あたしの仕事と桜木くんの仕事が終わるのは、ほとんど同時だった








外に出ると、空には星が輝いている

「…一緒に帰るか?最近はフシンシャが出て、ブッソウだからな」

「うん、ありがと」

あたしは笑う
少し肌寒かったが、心はぽかぽかしていた

(あったかいな)








20100107

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