久し振りにベッドで目が覚める

今までは綱吉くんに譲っていたから

顔を洗って着替え、朝食を作る

妙に時間が余った

一人で食べ終え、ツナの相手をして学校に向かう

友達と話して時間を過ごす

今日は先生に呼ばれ、職員室に行った

進路希望をまだ出していない

すっかり忘れていたことを思い出し、一週間後までに提出するよう言われる

放課後になり何もないまま帰宅

夕食を取り、進路希望のプリントを取り出す

しかし何も決められないまま部屋に引き上げ、布団にダイブ

天井を見つめる

「…静かだな」

世界が色も音も失ったようだ

なんだか味気ない

一人はこんなに寂しかっただろうか

きっと綱吉くんがいなくなってすぐだから

大きく息をついて、枕に頭を乗せる

いつものように、目覚まし代わりの携帯を枕の下に、しかしいつもより少し乱暴に入れる

カチャ

「?」

金属音に首を傾げ、枕を持ち上げる

「あ…」

そこには彼も知らないと言っていた指輪

そっと触れると確かにそこにあって

「…馬鹿。何忘れてんの」

それを拾い上げ、ぎゅっと握り締める

もう会えない人に想いを馳せながら








20091206

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