頬に感じる温もり

背中に回された腕

どれも紛れもなく本物で

彼は紙の上のキャラクターではなくて、生きた人間だった

「綱吉くん…」

君は何も言わずに、あたしの背に回した腕に力を込めた

「本当にありがとう」

やっと話した時には、君はもうあたしを放していて

「オレのことは、忘れて」

そのまま、彼は消えた

今までいたのが嘘みたいに

最後に見えた顔はひどくすっきりしていた

一人座ったあたしにツナがすり寄ってくる

「ツナがいるなら、今までのは夢じゃない…」

温もりをくれた君はもういない

滴が頬をつたった

さようなら

太陽のような君

ありがとう

あたし達が出会った奇跡







20091206

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