｢love story｣解説
主を陥れた日、飛鳥ちゃんは主の知らない表情を見ました。どんなに飛鳥ちゃんの態度が冷たくてもめげずにいつもニコニコと笑っていた主が初めて見せた表情は飛鳥ちゃんの記憶から消えてくれませんでした。
この時から主に対する飛鳥ちゃんの心境は微妙に変化しつつありました。
そして真実を知った時、飛鳥ちゃんは主に対して恨みは無かったものの少なくとも悪いイメージは持っていた訳ですが真実を知ったことにより主のイメージはガラッと変わってしまいました。自分たちも騙されていたとはいえ、橋本さんの妹の言葉を鵜呑みにしたことによって何の罪もない主を傷つけてしまった。それは飛鳥ちゃんにとって大きな罪悪感となります。
そのため主に全てを打ち明けましたが、主は誰を恨むわけでもなく逆に申し訳なかったと謝ってきたのです。主は裏切られても、真実を知っても飛鳥ちゃんに対する気持ちは変わりませんでした。それは初めて自分から好きになった人だからです。過去とは違う、だから自分の気持ちを信じました。
しかし、飛鳥ちゃんはそもそも異性愛者で自分のせいで無駄な時間を使わせてしまったと思った主は飛鳥ちゃんのことを諦めることにし、二度と会うつもりのない別れの挨拶をします。
半年間一緒にいて嫌でも主の愛情を感じてきた飛鳥ちゃんは主の急なよそよそしさに寂しさを感じてしまいます。ここでも飛鳥ちゃんのチョロさがうかがえます。
主への好意に気付くよりも先に体が動いてしまった飛鳥ちゃんはあの時の初めて見る主の表情を上書きするような笑顔を見たことによって初めて好きだと気付くのです。
※飛鳥ちゃんの心境の変化についてご質問を頂きましたので解説させていただきました。
読者様の読解力のせいではなく私の文才の問題でしたので深くお詫び申し上げます。
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