4


 
「日輪には頭が上がらぬようじゃな」


月詠の声で我に返る。


「いやいや、銀さんだってやる時はやる男だかんね?」

「そうか」


月詠も茶を啜り、一息をつく。


「フフッ」


くすくすと笑い出す月詠。


「何、思い出し笑い?」

「今日は楽しかったと思うてな」




「月詠でありんす。どうぞよしなに」


月詠を見た瞬間、新八と神楽は固まった。


「銀さん…どんな手を使ったんですか?」

「は?」

「くおぉんなべっぴんさんが銀ちゃんと付き合うはずないネ!」

「てめーらいい加減にしろよ!!」


神楽は月詠に向き直る。


「こんな男に引っ掛かるなんて駄目アル。万事屋なんてフリーターとさして変わらない職業。もっと経済力ある男と一緒にならないと幸せになれないネ!」

「なーに言ってんのかなー神楽ちゅわん」

「さ、月詠さん。玄関では寒いですから上がって下さい」

「あぁ。邪魔する」


月詠は新八に促され、家に上がる。


「ったくどいつもこいつも…」


頭を掻きながら月詠に続く。

神楽は月詠の腕に己の腕を絡めた。


「この前なんか銀ちゃんサイテーだったアルよ」

「興味深いな。聞かせなんし」

「おっいー!!!」





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