12



「イチイチ頭下げんなって」


水を飲み干し、お盆の上に置く。


「さーてと、そろそろ帰っかな。世話になった」


銀時は立ち上がり、伸びをする。


「!わっちは何もしておらぬ」


勢い良く立ち上がり、銀時を見上げた。


「また来ておくんなし!ぬしともっと…話がしたい」


帰ってしまう。

そう思うと考えるよりも先に声に発していた。

銀時は一瞬驚いた表情をするが、月詠の頭をぽんぽんと撫でた。


「…!」

「…ま、そのうちな。じゃーな」


ひらひらと手を振りながら、銀時は部屋を出た。





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