Fifth day

 
 
「ねー先輩」

「何じゃ」

「そろそろ彼氏さん、実家から帰って来るよね?」

「確か後3日くらいだった…と思う」

「ふーん、3日ねぇ…」


ちらり、と雑誌から銀時に視線を移す。

向こうの視線はカレンダーへと向けらていた。


「と、いうか。何故当たり前のようにわっちの家に居座っておる」

「何でかなー。先輩が好きだから」

「っ、戯けが」


のし、と後ろに重みを感じる。


「離せ、銀時」

「だってよ、後3日じゃん。一緒に居られんの」

「主はわっちの彼

「彼氏じゃない。分かってるよんなこたァ」


より一層、抱きしめる力が強くなる。


「けど、先輩」


右を向くと、銀時の吐息を感じる程の至近距離で。


「今、俺のキスを拒める?」

「んぅっ…」


啄むようなのから始まり、何度も角度を変えて。

身体の力が抜けて、後ろに押し倒されてしまった。

にやり、と意地悪い笑みが此方を見ている。


「ほら、拒めなかった」

「銀時、

「先輩は、前の先輩なら全力で俺を押しのけてただろーな」

「ぎんと

「ねぇ、


覆い被さるように倒れて来たかと思えば。

キツく、抱きしめられていた。


「前よりも俺のこと、好いてくれてるって思ってても良い?」

「………」


銀時の彼女は、どうなる?

自分の彼氏は、どう思う?

そして、自分達の将来(コレカラ)は?

迫り来る現実に、色々な疑問が浮かんだけれど。

か細い声に、何も返すことは出来なかった。




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