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更に強く引き寄せられて、二人の顔はあと少しと呼べる程に近い。
「空いた」
「だから待っておれと言うておるに」
「やだ。月詠から離れたら銀さん死んじゃうー」
「大袈裟じゃ」
「大袈裟じゃねーよ。今日以外にいつ月詠と沢山居られんの?」
銀時は背中に片腕を回せば、自分の顔を月詠の胸に当てる。
「こーやってくっつきたい」
「猫…故にか?」
「そ。んで、」
唇に、キス。
「ちゅーもしたい。な?」
「…そうじゃな」
妙に納得してしまうのは何故だろう。
触れては放れ、放れてはまた触れて。
じゃれるような自分達の仕草に、月詠は思わず笑みを溢す。
「銀時、何か食べたいものは?」
「俺がリクエストして良い訳?」
「何を改まって。いつもぬしの好きな物を作っておる」
「あー…かも」
「そうじゃ」
銀時が首をひねり、頭を抱える。
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