2
「ん…」
微睡(マドロ)む意識の中、レースのカーテンから射し込む太陽の光と飼い猫の温かさを感じる。
「銀…」
「あ、起きた?」
月詠は瞬きを数回繰り返した後、上半身のみを起こす。
「おはよう、銀時」
「おー」
時計は十一を差し、もうじき昼という時刻になりそうだった。
「待っておれ、今何か作る」
いつから起きていたのかは知らないが、腹は空いている筈だ。
ベッドから抜けて立ち上がり、月詠は台所へ向かおうとした。
「月詠」
しかし、片腕を引かれて元の位置へ逆戻り。
「っ、何じゃ…腹は空いておらぬのか?」
[ 6/17 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]