2

 
「ん…」


微睡(マドロ)む意識の中、レースのカーテンから射し込む太陽の光と飼い猫の温かさを感じる。


「銀…」

「あ、起きた?」


月詠は瞬きを数回繰り返した後、上半身のみを起こす。


「おはよう、銀時」

「おー」


時計は十一を差し、もうじき昼という時刻になりそうだった。


「待っておれ、今何か作る」


いつから起きていたのかは知らないが、腹は空いている筈だ。

ベッドから抜けて立ち上がり、月詠は台所へ向かおうとした。


「月詠」


しかし、片腕を引かれて元の位置へ逆戻り。


「っ、何じゃ…腹は空いておらぬのか?」


 

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