「俺が、居るから」


何も、自分にはないから。

人を殺すことも、裏切ることも平気だった。

それなのに。


「だから、あんま気ィ張んな」

「……本気で云うておるのか」

「たりめーだ」


回された腕を、温かさを、拒むことはできなかった。


「わっちは…今まで、過去に、

「もう、言わなくて良いから」


────────────

二人が一緒にいることは、傷の舐め合い?
それとも、


2013/03/19

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