不意打ち

 
酔った。

本当に、酔っぱらってしまったのだ。


「つーくーよ、大丈夫?アンタ」

「…ひ…のわぁ」

「前みたく暴れたりしないからまだ達は良いわね。立てる?」

「…んー……」


頭がくらくらして、正直身体を動かせる気がしない。


「ぎんときぃ、抱き枕、半分借りても良いか?」

「…どーぞぉ…」


自身の頭上では、抱き枕に頭を乗せている銀時が寝転んでいて、向こうも意識途切れる寸前。

壁に寄りかかっていた身体を、重力に任せ、空いている兎の顔に頭を乗せる。


「…すま、銀時…。邪魔して…」

「いや…?つく、良い匂い…安心する」

「!」


────────────────
不意打ちは、罪。


2011/06/01

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