永遠に続きますように
「クラサメさん、今日は何の日でしょーか?」
少し大きめの二人掛けのソファに腰掛け難しそうな本を読んでいる彼にそう声をかければ、少し顔をしかめながら本から視線を移す。
「……何かあったか?」
「何かって、アレですよ」
「アレ…と言われてもな」
本当に何のことかわからないのか、早く答えを言えと急かされる。
「自分で考えてください…!」
「………初めて名前と唇を合わせたのは違う日であっただろう。そして初めてエッ「それ以上は言っちゃ駄目!クラサメさんの口からそれは駄目っ」
「ならば早く答えを教えろ」
「むしろそんなことまで憶えているクラサメさんが私は末恐ろしいですよ」
「それほどでもないな」
「褒めてませんっ」
教えろ、と言われても自分からは言いたくはないもので、どうせならクラサメさん自身に思い出して欲しいもので、女心とは難しいものだと自分でも思う。
「……思い出せませんか?」
「すまないが、検討がつかないな」
申し訳なさそうに項垂れるクラサメさんを見れば自分が答えを言えば良いだけなのだけれども、そこで素直になれない自分が居て顔を背ける。
気まずい空気が流れる中、空気を読まずに部屋のインターホンが鳴り響く。
それでもこの部屋の主であるクラサメさんはインターホンに出ようとはしなかった。
「………クラサメさん、お客さんですよ。出ないんですか?」
「すまないが名前が出てくれ」
「なんでですか?クラサメさんの部屋のインターホンに出れるわけないじゃないですか」
「良いから出てきてくれ」
そう強く言われ背を押され部屋から廊下に出されたので、渋々玄関へ向かう。
「はい、どちら様でしょうか?」
「宅配便ですが、名前・名字さまでしょうか?」
クラサメさんの部屋なのになぜ私宛?そう不審に思いながらも部屋の扉を開ければ、そこには信じられない光景が目の前に広がった。
「………これ……、え?」
そこには数えきれない程の数の真っ赤なバラが束になっている花束を抱えた宅配便の方の姿。
その大きな花束を渡されれば、宅配便の方にお幸せに、と言われいつの間にか後ろにはクラサメさんが立っていた。
「今日は名前と付き合って五年目の記念日、だろう?」
「え、クラサメさん覚えていてくれたんですか…?」
「忘れるわけがないだろう」
涙でクラサメさんの顔が歪めば、大好きな彼の香りに包まれる。
「ちなみにこのバラは108本あって意味があるんだが、どういう意味かわかるか?」
わからない、という意味を込めて首を横に振る。
「朱雀には108本のバラの花束には、結婚しようという意味が込められているそうだ」
「え…っ、それって……」
「……結婚しよう、名前」
―――永遠に続きますように
(彼と私の切なくも甘い幸せな物語)
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ロゼちゃんちゃん!
勝手に50000打をフライングお祝いさせていただきました!
へっぽこ極短夢ですが、ロゼちゃんへの愛はたっぷりこもってます!
私からロゼちゃんに100本のバラを差し上げたいわん!←
いつもいつもロゼちゃんの夢には萌えと切なさを貰ってます。
本当に本当にロゼちゃんもロゼちゃんの書く小説も大好きです。
この小説のタイトルは図々しくも私のロゼちゃんのサイトへの願望と言いますか、願いです。
( )内はロゼちゃんのサイトのイメージにかけてみました。
ちなみに付き合って5年記念というのは50000打の50000を1日である24時間で割って日にちにして、それを1年計算にして出したものだったり…!(わかりにくいw)
完全に私たちの世界での日にち計算でごめんなさい!
親愛なるロゼちゃんへ
50000打おめでとうございます!
白昼夢・ゆら
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