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第4回BLove小説・漫画コンテスト応募作品募集中!
テーマ「推しとの恋」
- ナノ -
疲れてる?!

「ホラ、着いたわよ!」
「す、済まねェ…」

途中目を醒ましたナルトは下ろしてくれとばたついたのだが、サクラに一喝されて大人しく送り届けられ、玄関先で下ろされていた。

「あとは自分で家に入って、着替えて寝てね。じゃ!」

踵を返して行こうとするサクラに、担がれていたときから恥ずかしがってもじもじしていたナルトが、バッ!と立ち上がると、

「あ!ありがとう!ありがとう、サクラちゃん!」

背中に向かって大声でお礼を言った。
サクラは苦笑いをして振り替えると、

「わかったから…!無理するんじゃないわよ!」

手を振って去って行ってしまった。

「う〜〜〜〜〜〜〜」

片手でぐしゃぐしゃと髪をかきむしりながら部屋に入ったナルトは、そのままなにも考えずに風呂場へ行って服を脱ぐと頭からシャワーを浴びた。

「は…恥ずかしい…女の子に担がれるって…しかも片手で…」

自分の姿を俯瞰で想像し、あまりの恥ずかしさに目の前の壁になついてしまう。

「そりゃ…サクラちゃんは怪力だけどさ…」

そのまましばらく、う〜だの、が〜だの呻いていたが、

「ハッ!ヒ、ヒナタに!話!」

スカーン!!

「フギィ……!」

勢いよく頭を上げたせいでシャワーヘッドを先ほどと同じ箇所にぶつけてしまい、またもやその場に倒れてしまったのだった…。

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