目を細めてニシシ、と笑うナルトをじっと見つめていたヒナタが、ゆっくりと手を伸ばして両手でナルトの頬を挟む。
「そ、それを言うなら…私だって…」
すこし震える声で話しだす。
「私のほうこそ…ナルトくんの目の前で…ナルトくん本人に…何度も何度も好きっ…て…言って…いいなんて…」
真珠色の瞳からほろりと涙がこぼれ落ちる。けれど、
「それこそ…き、奇跡みたいで…信じられないよ…?」
そういって大輪の花が咲きほころぶように微笑んだヒナタが美しくて。愛おしくて。
「ヒナタ…」
「好き…ナルトくんが好き…」
「ヒナタ…」
「大好き…」
「ヒナタ…」
ナルトは泣きだしそうな顔をして微笑むと、ヒナタをきゅっと抱きしめた。
「ありがと…」
ヒナタの頭に頬をくっつけて囁く。
「俺も。俺もヒナタ大好き」
「ナルトくん…」
「ヒナタも聞いて?俺に『ナルトくん、私のこと好き?』って聞いてよ」
「う…うん…」
「何回でも答えるから…俺も。ヒナタがしてくれるみたいに…」
「ありがとう…」
「うううん、俺のほうこそ、ありがとうだってばよ…ヒナタ…」
そのあともうなんどもなんども。飽きもせず「好きだよ」とお互いに囁きあい続けた…
(ku-baさまの素敵イラストはこちら🎵⇒)
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