「悪かった!」
「来ないかと思っていた…なぜなら…」
「すぐ帰る!だからすぐ行くぞ!!」
遅れたくせに急かすオレに、シカマルもシノも呆れている。構うもんかよ!
「開門!!」
里の大門が開く。
オレは誰より先に駆け出す。
「お前、火影コートは?」
「置いてきた!」
「はあぁ?!バカか?あれなしでどーやって…」
最後まで言わせず突然九尾モードになったオレに、二人が怯む。間近で見りゃ確かに眩しいかもな。
「うずまきナルトだと知れりゃいいんだろ?!こちとら証明する方法ならいっくらでもあるってばよ!!」
叫んで更に速度をあげた。
あ。追い付けねーか…しまったな。
でもいいや。さっさと済ませて帰んねーと!!
家に帰る!んだ。
里、じゃなくて、「家」。
里よりもちっちぇちっちぇ単位だけど、でっけェでっけェヨロコビがつまってる単位だ。
「ぐずぐすしてんじゃねーぞォ!」
ヒナタ、待ってろよ!
このぬくもりが冷めないうちに帰るからよ!!
「ヒぃナタぁー!愛してるってばよー!」
後で二人にこってり絞られるだろうけど、
オレは更に速度をあげた。
早く早くヒナタんとこに帰るために。
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