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「#幼馴染」のBL小説を読む
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  「貴方の描く“サキ”」


『ファーストキスの記念日』

今日サクラさんから借りた(押し付けられた)雑誌にそんな記事が あった。私のファーストキスは彼なのだけど、彼とのファーストキ スは今でも忘れられない した場所も、シチュエーションも、日にちも、時間も全て鮮明に覚 えてる。

「あれからもう二年かぁ……」

あれから色々あり、ナルト君は木ノ葉の上忍の中でも火影候補に抜 擢されるほどの人物になり

私も日向家に認められるほどになった。 そして私は日向家当主の権利をハナビにに譲って、ナルト君の家で 同居をし家はナルト君が生まれ育つはずだった波風家に住んでる。

「あの時の事ナルト君は覚えているのかな…………?」

私はナルト君が明後日のファーストキス記念日を覚えて居るか気に なり、リビングで巻物を解読している彼の横に座った。

「ん?どうしたんだったんだってばよ」

「あっえっと…………明後日の……10月10日……何の日か分かります か……?」

「えっと………俺の誕生日で、父ちゃんと母ちゃんが俺を守ってくれ た日で……あとなんだっけ?」

「……………。」

「あっそれよりヒナタ!指輪のサイズ前と変わらないんだよな?」

「はいそうですよ………」

私が期待してた言葉は一言も出てないのだけど…………ナルト君は忘 れたのかな?

(私ばっかり好きみたいで…………いやです……)

あの時火影岩の前でナルト君は初めてを私にくれた。

『俺は永遠は信じねぇ… 人はいつか死ぬし神様なんていないと思うってばよ………

だけどもしヒナタに“永遠”を誓うなら俺は……木ノ葉を守った神様 達の前で誓いたいんだ…… だからヒナタ……俺が描く未来を………前でも後ろでもなく横で歩ん で欲しい………… 俺はヒナタと歩みたいってばよ』

まるでプロポーズみたいな言葉に私は涙を流しただ彼に身を預ける 事しかできなかった。

それからもう二年が経とうとしている 最近よそよそしい彼も明後日で20歳そしてあの事件から20年………

彼が歩んで来た道は決して容易い道では無かった。 それが今では火影候補 嬉しいと共に私はいつか捨てられるのでは無いかと怯えていた。

(ナルト君………私は本当に貴方の横で貴方と同じ目線で立てて居る のかな?

私は…………貴方の大きな背中ばかりで少し寂しく感じます ……………ナルト君…貴方の描く未来に私は居ますか?)

2日後………

私はあれから直ぐ様任務が入って帰って来たのは先ほど……… ナルト君とは最近すれ違いばかりキスの一つも無くてスゴく寂し い………

そして今日は里が朝から騒がしかったが私は任務の疲れが酷く眠り についた。

「ヒ……起きて……ヒナタ!」

「ビクッ!さ、サクラちゃん!!?」

サクラちゃんはどうやって室内に入ったかわからないが、私を起こ し訳も分からないうちに目隠しをされた。

「さっ!!サクラちゃん!!」

私は白眼を発動しようとしてもできなかった。

(これは………日向家の白眼を封じるお札!な、何でサクラちゃん が?)

私が何しても全く通用せずふと頭にナルト君の顔が浮かぶ…………

私は貴方の背中を見続けてきました。 もう叶う事はないと思い諦めかけてた思いを貴方は動かした

「貴方の未来に映りたい」

貴方が叶えようとしている夢はとても大きくそして偉大ででも……… 私は貴方の背中でなく横顔を見たかった……………

「何もかも足りない彼女でごめんなさいナルト君…………………」

「何言ってんだってばよ」

………………ナルト君?

私は目隠しを外し眩しい光に手で目を隠すとナルト君はそっとその 手を握りしめた。

目が光になれ周りを見渡すと大勢の人……… そして彼の羽織には"六代目火影"の文字が…

「相変わらず……サプライズが好きですね………」

私は今日10月10日が彼の誕生日であり両親の命日でありファース トキス記念日でありそして………

彼の夢が叶った日になったんだ

そう思うと寂しさよりも彼に早くおめでとうという気持ちを伝えた くて口を開こうとするとナルト君に塞がれた。

「おめでとうはまだ言われたくねぇからさ………

ヒナタ……俺は永遠は信じねぇ… 人はいつか死ぬし神様なんていないと思うってばよ………

だけどもしヒナタに“永遠”を誓うなら俺は……木ノ葉を守った神様 達の前で誓いたいんだ…… だからヒナタ……俺が描く未来を………前でも後ろでもなく横で歩ん で欲しい………… 俺はヒナタと歩みたいってばよ

日向ヒナタ…20歳の誕生日プレゼントにファーストキスと同じ言葉 でお前を奪わしてくれってばよ」

あぁ…… 来年のカレンダーにプロポーズ記念日も加えなきちゃ………

貴方と共に歩く未来を私は貴方の横顔を見て過ごします

だから………… 私の未来に貴方も居てください

一昨日聞かれた指輪はしっかり左手の薬指に輝いていた

end

 

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