アーモンド | ナノ
 


「よし、始めるか」

「おっ、アーモンドチョコだーっ。チョコ好きな俺の為にそんなっ…もーらいっ」

「駄目だ!」

「えー、1個ぐらいいーじゃんかー」

「今は駄目。後で全部やるから」

「ぶー。今から何かあんのー?」

「数えるんだよ」

「はい?」

「アーモンドってグラム表示で何個入ってるか分かんないだろ?だから数えてみる」

「……君ってさぁ、変なとこに好奇心旺盛っていうか探究心が強いって言うか…もうちょっとオレにも興味を」

「はいはい分かった分かった」

「棒読み…」

「蓋開けて…1、2、345、ろーく…」

「……えいっ。あーん…うまぁっ」

「ああっ!!おまっ…まぁいい。1個食われたから8で9、10…」

「10、9、8、7」

「6…じゃねぇっ!邪魔すんなっ!」

「オレも構ってー」

「後でな。また最初からか…1個食われたから23456、7、8に…」

「とりゃーっ」

「なっ!?お前今何個取った!」

「何個だろうねー?あー…んっ」

「あっ、くそっ!!これじゃ数えられないだろっ」

「ふーんだ。構ってくれないのが悪いしー」

「分かった。数え終えたら存分に構ってやるから何個取ったか教えろ」

「やったー!えー、手に持ってるのが2個で、さっき食べたのが…何個だっけ?」

「まさか、忘れたのか?」

「てへっ」

「何で忘れるんだよついさっきの出来事だろ!」

「だって適当に口ん中入れたからぁっ」

「……け」

「え?」

「口開け!そんなに食いたいなら全部食わせてやる!」

「ちょいタンマ!一気はムリムリ!」

「チョコ好きなんだろ?遠慮すんなよほらぁっ!」

「キレないで落ち着いてっ…んごっ、んんんー!!」








「……悪かった。まさかチョコ食い過ぎて、鼻血、出るとかっ…ふふっ」

「うわーんっ、笑うなよぉっ」



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