魁「優ちゃーん」
徠「ウインクしてみてー?」
優「へ?ウインク?えっと…うぅっ」
魁「優ちゃん出来ないのー?」
徠「かぁわいいっ!」
優「出来るよっ。こ、こぉ…ほらっ」
魁「優ちゃん、それ片目開いてるー?」
優「開いてるよっ!薄くだけど!」
徠「あっほんとだぁっ!優ちゃんの目、ちっちゃいから分かんなかったー」
優「!?そっそういうツインズは出来んのっ?」
徠「モッチロン!」
魁「ほらっ…あ、あれ?」
徠「うぅっ、両目瞑っちゃうーっ」
魁「これでどうだっ」
優「おもっきり瞑っちゃってるよ!可愛いなぁもうっ!」
蓮「皆して目を瞑って何してるの?」
優「あ、蓮。ツインズとウインクしてんのー」
蓮「ウインク?そんなのも出来ないの?」
徠「だって難しいよーっ」
魁「なら蓮ちゃんがしてみてよぉっ!」
蓮「何で僕が…仕方ないなぁ。ほら」
優「あざといっ!」
魁「さっすが蓮ちゃん!」
徠「すっごく可愛いー!」
優「じゃあイケメンがしたらどんな感じかな」
徠「あっちょうど良いところに雨宮はっけーん!」
魁「捕獲ーっ」
夏「おいっ!何しやがっ…優、いたのか」
優「影薄くてごめんね」
蓮「ちょっとウインクしてみろ」
夏「はぁ?何でんな事しなきゃいけねぇんだよ」
優「可愛い蓮がしたらあざと可愛かったけどイケメンがしたらどうなんのかなーって」
双「俺達も可愛い系だし優ちゃんはアレだしっ」
優「……ぐすん」
夏「めんどくせぇけど優が見たいなら…おらよ」
魁「…何て言うか」
徠「ウインクって言うより片目瞑ってるだけって感じ」
優「視力検査してるみたいだね」
蓮「下手くそ」
夏「何でだよ、ウインクって片目瞑ればいいんだろ?」
冬「いっその事両目瞑って歩いて柱にぶつかれ」
夏「うぉっ!背後から来るんじゃねぇっ!」
蓮「冬舞さんどうしたんですか?」
冬「優の声が聞こえたから来た」
優「あ、ありがとうございます?」
魁「ふゆくーん、ウインクしてみてーっ」
徠「パチンッ、キラッ!みたいな!」
冬「ウインク…こうか?」
優「まぶしっ!」
魁「何で眼鏡が反射するのーっ!?」
蓮「ちょっ…冬舞さんもういいですっ」
冬「出来てたか?」
夏「分かるか!」
冬「ならもう一度…」
優「わあああ!バッチリ出来てました!」
冬「そうか」
徠「ふゆ君嬉しそー」
魁「よかったねぇ」
御「おい!何集まってんだっ混ぜろ!」
蓮「勝手に混ざってください」
優「今皆でウインクしてたんですよー」
御「そんなの楽勝だな!どーだ!」
魁「か、完璧だぁっ!」
冬「笑顔まで作るとは余裕だな」
蓮「しかもどこか爽やかさすら感じる」
御「ウインクぐらい出来なきゃカメラ向けられた時困るじゃねーか」
徠「ファンサービス旺盛だねぇ」
御「いんや、コスプレ撮影会の話だ!」
夏「そっちか」
冬「でもそう笑うと疾風君と似てなくもないな」
優「ホントだ!御幸さんと疾風って実は似てr」
疾「ないよ」
優「わぁっ!疾風っ!」
疾「なかなか帰ってこないと思ったら…優、帰るぞ」
蓮「いきなり来て優を連れていく気?」
疾「勿論。優はこの間の数学の小テストが一桁だったから宿題が山ほど出てるんだよ」
魁「優ちゃん…」
優「ばっ、バラさなくてもいいだろぉっ!疾風のばかぁっ!」
疾「ふーん、俺が宿題見なくてもいいのか?」
優「ごめんなさい」
徠「あっ、帰る前にさぁ、疾風君もウインクしてみてよーっ」
冬「そうすれば御幸と似てるかどうかも比較しやすいな」
御「あー無理無理、疾風はウインク出来ねぇぞ」
優・双「えっ?」
御「疾風がすると目を閉じた方の顔が引き攣るんだよ。あの疾風も可愛かった!」
疾「おい、いつの話をしてんだ。それは子供の頃だろ」
蓮「じゃあ出来んのー?」
夏「まさか出来ねぇんじゃねーのかぁ?」
魁「わぁ、二人ともすっごい悪人面ー」
徠「雨宮も出来てるとは言いにくかったけどねぇ」
疾「……ぐらい」
優「えっ?」
疾「ウインクぐらい出来なくっても支障ないだろ?それより今は優の宿題が先だ。優、帰るよ」
優「う、うんっ」
疾「あと兄貴、次実家に帰るまでは俺の目の前に現れるなよ」
御「疾風ぇぇっ!」
蓮「ちっ、少しは悔しがる前崎の酷い顔が見れると思ったのに」
魁「いつも通り涼しい顔だったねぇ」
夏「むしろ御幸さんの方が酷い顔してるぞ」
冬「まぁウインクが出来ないからといって私生活に支障はないからな」
御「疾風ぇぇぇ!」
徠「みゆちゃんうるさーいっ」
疾「くそっ…片目をこう…違うな」
優「……………疾風」
その日の夜、疾風が寝るまで洗面所の鏡の前でウインクの練習をしてた事は俺の心の中にそっとしまっておこう思います。
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