Act.19



「ぐっもーにィィィィん!!

「帰れ」

「ひでえ」


銀ちゃんの家にきたら見事に拒否られた。いやそりゃあたしも悪かったかもしれないよ?銀ちゃん起こしちゃったし。でも帰れはないじゃん。泣くよ?



「うるせえんだよお前マジうるせえんだよ」

「二回言った!?今二回言ったろ!?」

「だからうるせえっつってんだよ帰れよお前」

「銀ちゃんひどい。せっかく人が5439歩も足を進めてもきたっていうのに。」

「何数えてんだよ意味わかんねぇよ」

「車で来たけど」

「マジで何数えてたの!?!?タイヤ!?タイヤの回った数か!?」

「あれ、髪切った?」

「切ってねえよ!!」


あれおかしいな。髪短くなった気がしたんだけどな。 天パおさまってる気がしたんだけどな。気のせいか。


「で、今日は何の用だ」

「いやあ」

「……」

「……」

「いや喋れよ!いやあって何だよ意味わかんねえよ!」


ぷんすか怒る銀ちゃん。まあまあ落ち着けって。だって言うの照れるんだもん仕方なかろ?

深呼吸してから心の準備を整えて、さあいくぞ。


「神楽ちゃんを嫁に下さい!」

「あーはいはい連れてけよどーぞー」

「んじゃ、行こっか神楽ちゃん」

「いつの間にお前居たんだよ」

「さっきからずっと居たアル」

「あ、そ」


銀ちゃんは心なしか疲れたみたいにハァ、とため息をついた。本当に神楽ちゃん連れてくからな。


「じゃ、帰りますわ」



Act.19 あたしのお嫁さん
(すごく可愛いです)

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