Act.18
「うわあああああ沖田さん沖田さん沖田さん!!」
「なんでィ騒がしい」
「クリスマスケーキはチョコがいいです」
「そうかィ、死ね」
眠りを妨げたとかで殴られた。理不尽!
「沖田さんはケーキ何がすきです?」
「ケーキよりメス豚の丸焼きのがクリスマスっぽくないですかィ?」
「ヒィィィあたしを焼く気だ!!」
「つーかなんでお前が居るんでさァ」
「土方さんも近藤さんも山崎さんも原田さんも皆あたしを追い出すんですよおおおお!だからサボってるであろう沖田さんの部屋に来たら大正解でした」
って言ったら沖田さんはふーんとだけ言ってアイマスクを掛け直した。いい加減あたし暇なんですけど。
とりあえず沖田さんの隣に寝転んだ。
「あれ?デジャヴ?」
「……」
「沖田さんのとこ来るといつも寝てる気がするんすけど」
「お前が勝手に来てるだけだろィ」
まあそうなんですけどね。だって沖田さんいつもなんだかんだいいながら構ってくれるじゃーん。
「…はる」
「なんだい沖田くん」
「お前、なんか隠してんじゃねえの」
「why?」
「…なんでもねえ」
「あ、さようですか」
沖田さんは勘が良いのね〜。でもまだ言うのは早いと思うんだよね。きっといつかこの夢みたいな話にも終わりがきてあたしがこの世界から消えるのかもしれない。
もしそうなったら、全部話すから。それまでは嘘を見逃してやってくださいな。
Act.18 ごめんね
(ほんとは消えたくない)
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