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ほらね、だから言ったじゃん、姉ちゃんには勝てないって。

玄関にある銀ちゃんと姉ちゃんの靴を見て家に帰ってきた事を後悔した。真選組にいとけばよかった。明日から張り込みでしばらく来ないからと思って帰ってきた。それなのにこの仕打ち。

姉ちゃんの部屋からガタガタ音が聞こえた。それから銀ちゃんの声と姉ちゃんの声。

よく聞こえないけど何をしてるかなんてひとつしかない。姉ちゃんのことだからどうせまた、ヤってるんだろう。慣れたはずなのに、なんか泣けてきた。

銀ちゃんは他の人とはちがう、って、信じてたのに。あたしを愛してくれる、って思ってたのに。

頬に伝う涙をゴシゴシと拭ったら手に持ってた袋を落としてしまった。やばい、と思ってたら姉ちゃんの部屋の戸が開いた。


「はる、」
「…っ」
「は、ちょ、待てって、はる!」


腕を掴まれたけどそれを振り払って家を出た。

銀ちゃんあたし明日ね、大事な張り込みなの。しばらくここには居ない。斬り込みになったらね、死を覚悟しなきゃならないの。

だから銀ちゃんが浮気してくれてよかった。



じゃなきゃ君から離れられない
(さようなら)

▼セ

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