07
「青峰先輩そういうのは他所で読んで下さい」
「うるせえお前に関係ねえだろ。ほっとけよ」
「今反抗期の息子の親の気持ちがわかった気がする」
「殴られてえか」
卑猥な本を閉じて椅子に置いたかと思えば右手で拳を作ってゴキゴキ鳴らすもんだから怖いったらない。あたし今明らかに悪くないよね?
だけど殴られるのは嫌だからとりあえず平謝りした。
「赤司先輩が呼んでましたよ〜」
「うっせえ帰れ」
「あたしなんかした!?」
なんであたし今キレられた!?赤司先輩が読んでたよ〜って教えてあげただけだよね!?赤司先輩がうざいってことでいいのかな?
「あーおーみーねーせーんーぱーいー」
「引っ張んな」
「だってそうでもしなきゃ青峰先輩動かないじゃないですか」
「ほっとけよ」
「嫌ですよあたしが赤司先輩に怒られますもん」
「そりゃ良かった」
グイグイと青峰先輩を引っ張ってたら下に落ちてたらしい青峰先輩のタオルを踏んで足を滑らせてしまった。あ、やばい転ぶ、とか冷淡に考えて目を瞑った。
あれ、あたし浮いてる?
「、あっぶねえなアホ!!」
「だ、だって」
青峰先輩があたしを支えてくれたらしく青峰先輩の腕の中にすっぽりハマってた。あれ、これなんかの少女漫画で見たことあるぞ。
「つーか重い」
「あ、すみません、ありがとうございます」
何も言わずに立ち上がった青峰先輩を見上げたらあからさまに顔を逸らされた。
「赤司んとこ行ってやる」
「あ、はい」
「じゃ」
「はい、また後で」
って別れた訳だが。
どう言う訳だか顔が熱い
(そういえば青峰先輩ってイケメンだった)
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