小説 | ナノ

03


高校生活も慣れて来てマネージャーのお仕事も勉強も友達も順調。

ただ一つ悩ましい事と言えば、バスケ部の先輩があたしに冷たくなった。


「ドリンクもって来いブス」

「…泣きますよ」

「おー泣け泣け。つーかちんたらしてねえで早くドリンク」

「さつき先輩〜!」

「はるちゃん、大丈夫?大ちゃん!はるちゃんいじめるのやめてって言ってるでしょ!」

「別にいじめてねぇ」


いや完全にいじめてましたやん。

というのは飲み込んで仕方なく青峰先輩のドリンクを作りに行った。


「あーもーみんな最初はあんなに優しかったのに畜生!詐欺だ詐欺!」

「誰が詐欺っスか」

「涼ちゃん」

「また青峰っちにいじめられたんスか。」

「うん」

「うん、まあドンマイっス」


お前もだよ!お前もあたしのこころズタボロにしてんだよ分かってんだろ!

というのも飲み込んで。涼ちゃんとは最初こそすごく仲が良かった。そりゃもう呼び方で分かるぐらいに。

敬語じゃなくていいよ、って笑ってくれたし呼び捨てでいいよ、って頭撫でてくれた。それなのに今は!今は!


「俺のドリンクも作って持って来てくださいっス」

「え、ここにあるんだから自分で持って行きなよ。」

「はるちゃん、最近太ったんだし動いてダイエットしなよ」


ゲス!ゲスい!その笑い方結構怖いんだからな!やめろよ!


「涼ちゃんの優しさが恋しい!」

「何言ってんスか、俺は女の子にはいつでも優しいっスよ。女の子には」

「おいまて。何で二回言った?」


つまりあたしは女の子じゃないってか。

そんな言葉を涼ちゃんはニッコリ笑ってスルーした。


コートに戻って行く涼ちゃんを見ながらドリンクを2人分作った。



02 あの優しさはいずこへ
(ピュア峰は?優しい涼ちゃんは?)
(カムバックあの頃!)

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