「神威せんぱい!」 朝と全く同じ登場シーンに笑いながら教室を出た。 「行こっか、はる」 「はい!」 「ご飯買った?」 「まだです!神威先輩と一緒に買いに行った方が早いかな、と思いまして」 「…そ」 「はい!」 俺の本当に短い返事にすら笑顔で答えるはるにクスリと笑いを零した。 はるは料理を作ったりするという女の子っぽいことは苦手らしく、2人揃って売店の弁当。 そしてはるは売店でいつも迷う。はたまた迷ってるフリをしてるのか。 「神威先輩はどれがいいと思いますか?」 「これ、かな」 「じゃあこれにします!」 そう言っていつも俺が選んだのを買う。そんで、食べる時にいつも何かしら分けてくれる。 はるが少食なのは分かるけど、それが可愛くてたまらない。 「あ、これもあげます!ピーマン苦手なんですよね、あたし」 苦手なものがない俺はくるもの拒まず、って感じなんだけどはるの嫌いな食べ物は子供じみてる。 「ありがと」 笑って受け取ればはるもまた笑う。ほんとによく笑うなぁ。 「そうだ神威先輩、あたし明日と明後日委員会なので先帰ってて大丈夫ですからね!」 「うん、分かった」 「ほんと何で委員会なんてあるんでしょーね。せっかく神威先輩と帰れるっていうのに!」 弁当を食べながら愚痴を零すはるはどうやら本当に怒ってるらしい。 「…やっぱ待ってるよ。遅くなるんでしょ?」 「え、いや、はい遅くなりますけど、」 「危ないし、送るよ」 「っ!神威先輩大好きです結婚しましょ!」 「はいはい」 テンションさがったりあがったり忙しい奴だなぁ。 あがりあがりさがりあがり (常にテンションはあがりあがり) (さがったってすぐあがる)
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