「赤司くんはさ、すごくかっこいいの。それでもって頭も良いしスポーツも出来るし失敗無し」
「どうしたんスかいきなり」
「つまるところはですよ。赤司くんの非の打ち所を見たいんです」


そう宣言した日の翌日。赤司くんを、じっと見つめた。


「俺の顔に何かついてるかい?」
「いえ、何も」
「そうか。じゃあ何か用が?」
「ううん、違う。気にしないで」


そう言ったら赤司くんは特に気にすることなくちょっとだけ笑みを浮かべて正面に向き直った。

赤司くん授業中寝ちゃったりしないのかな、とか思ったけどそんな心配なかった。

お弁当食べる時に音なっちゃったり?全然無かった。めっちゃ食べ方綺麗。無音だよ無音。

赤司くん消しゴム必要ないんじゃない?普通に使ってた。可憐に使ってた。


「赤司くん意味わからない!」
「俺には君がさっぱりだよ」
「ビューティフル!!パーフェクト!!」


嘆くあたしを呆れたように見る赤司くん。

そのまま躓いて転んじゃえ。

って思ってたんですよ。いや、まさか転ぶとは思わないじゃないですか。まあ確かに転ばなかったんですけどね。

ちょっとした段差に躓いたんですよ、あの赤司くんが。失敗見れた!?って思ったのにさ。


「おっ、と」


躓く時までかっこいいってなんなんですかいい加減にしてくださいよ。



非の打ち所がない
(赤司くんかっこいい!)