▼ 高杉晋助
「晋ちゃん」
「……」
「はいあーん」
今日はポッキーゲームというわけでリア充しようとしてる訳だ。
晋ちゃんは特に拒否るわけでもなく、されるがままにポッキーを口にくわえた。ただ無言はやめて欲しい。拒否られるより怖い。
「晋ちゃんチョコ側でいいよ」
「…なにやってんだ」
ポッキーをポリポリと口の中に含めながらそう言う晋ちゃん。
「ちょっと!1人で食べないでよー!ポッキーゲームしようよ」
「あ?」
「はいあーん」
今度は食べられる前にあたしもポッキーの端にかじりついた。
ポリポリポリポリかじっていったら晋ちゃんも意味が分かったらしく少しずつかじる。何だよお前可愛すぎだろ。
「…わ、」
流石に近くなってきたので恥ずかしくなってポッキーを折ろうとしたら晋ちゃんが後頭部を押さえつけた。
「ん、んん、っ」
そのまま唇がくっついて、それだけじゃ終わらず晋ちゃんの舌があたしの口の中に侵入してきた。
口の中で晋ちゃんの舌が粉々になったポッキーを舐めとった。あたしのポッキー…。
「晋ちゃんのバッキャロー」
「うるせえ」
「あたしのポッキー返せ」
「もっかいやりてぇのか」
「違いますー」
くそう、ドキドキしたじゃんか。
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(どうしてそっちに走っちゃうの)
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