『かむいー』
「ん?」
『疲れたー』
「うん」
『構ってよー』
「うん」
『神威ったらー』
「うんー」
さっきからこの調子でなにも聞いちゃいない。
暇だちくしょー
『…かむいー』
「うるさいヨ」
『…(´・_・`)』
あたしが少し落ち込むと神威が小さくため息をついた。
「…おいで、水瀬」
『((o(*゚▽゚*)o))』
「(犬みたい)」
やっと構ってくれた神威に思いっきり抱きついたら神威があたしの背中に手を回した。
そしてもう片方の手であたしの頭をなでてくれた。
「水瀬」
『ん?』
名前を呼ばれて顔を上げれば、神威の顔がすぐ近くにあって、数秒もしないうちにあたしと神威の唇は重なった。
さっきまで髪を撫でていた神威の手が少々荒々しくあたしの髪をくしゃ、と乱す。
『ん…っかむ、い』
「…これで満足?」
唇を離し、そう言ってニッコリ笑った神威。
満足です。
(神威、もっと)
(…もう歯止めはきかないヨ?)
(え、ちょっ、)