小説 | ナノ

『どぅーゆーらいくみー?』

「あなたはあたしが好きですか」

『いえす』

「はい」

『いやん照れちゃうー』

「うるさいヨ」

『あ゙〜もう無理よー!神威ヤンキーのくせになんでそんな頭いいんだ畜生!なんで7の段分かるんだよー!英語分かるんだよー!』

「早くやれヨ」

『はいすみませんごめんなさい今すぐ』


明日テストなのに全然全く何にも分からないあたしの二つ上の先輩であり彼氏の神威に数学とEnglishを教えて貰ってるなう。

あーめんどくさいめんどくさい。もう神威が居なかったらあたし今頃ベッドでごろごろだよ。


『もう嫌だもう嫌だ嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌』

「は や く や れ ヨ」

『すみませんほんと』

「水瀬、明日テストなんだろ?どうでもいいけどさっさと終わらせろヨ」

『はーい』


神威に言われちゃ仕方ない。神威の言うことは絶対だもんね。

仕方なく勉強を進めるがやはり隣の神威が気になるものでして。チラッと横目で神威を見てみたらうとうと揺れてやがった。

可愛いなちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!ちっくしょー!女としてなんか辛いよ辛いヨ!


『さぁ重要な選択肢だ。1.写メ撮る2.漫画っぽくちゅーでもしとく』


うぅーん。この顔はきっと貴重だ、レアだ!しかしちゅーも惜しいな。いやまて、ちゅーなんかいつでもできるじゃないか。

いやしかし、うぅーん。


「正解は2、だネ」

『うを、神威起きてたんか』

「うん、寝そうだったけど誰かさんの独り言が煩くてネ」

『すまん』

「ほら、有言実行だヨ」

『え、ちょっと待っ…ん』


あたしの制止も聞かずにあたしと神威の唇は重なった。逃れようにも後頭部を押さえられて逃れられない。

あかんあかんあかんあかん酸欠!酸素が足りない!


『…ん〜っ』


苦しくなって胸元を叩くとやっと離れてくれた。

スーハースーハー息をしていると、神威にクスクス笑われた。ド畜生この野郎!


「俺の寝込み襲うなんて10年早いヨ」

『何その現実的な数字!そこは普通100年とかそんなもんでしょ!』

「いちいち煩いネ。早く勉強しろヨ」

『集中力切れたわ畜生』

「…勉強終わったら奢ってあげるヨ」

『え!頑張る!』

「それからご褒美もあげるヨ」

『…〜っ頑張る!』


そう言うとニッコリ笑って頭を撫でてくれた神威。



貴方のために頑張ります!



(神威ー!終わった!)
(うん、じゃあおいで)
(キャッホーゥ!)


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