小説 | ナノ


戦場は遊びじゃないって、銀時から学んだ。戦場は遊びだよって、神威から学んだ。

攘夷戦争に参加して、世界に絶望して、醜い世界が腐っていくのをただただ宇宙から眺めていた。あの頃の仲間が居る今の地球はどうも好きになれない。だから宇宙まで来たんだ。吉原で大きな事件があった。その日はあたしも居て、神威に出会った。銀時を裏切った訳ではない。ただ自分がしたいようにした、ただそれだけの事。だから恨まないでね、銀時。

「恨まないでね、って言ったのに」
「恨んでねえよ、お前を恨んでなんか、ねえ」

そうだよね。銀時は優しいもんね。分かってるよ、神威を殺そうとしたんでしょ?神威はそれしきの事じゃ死なないの。軽く交わされて終わりだよ。銀時が死んじゃう事だってあり得る。神威は強いから、銀時は死んじゃうかもしれない。

「はる、余計な事しないでヨ」

分かってるってば。神威は強い。だからこそ守りたかったの。

「死なないでヨ、あんたは、言っただろ、」
「これから先神威を守るって」
「そんなんじゃ俺を守れない」
「ごめん、ごめんね、昔の仲間に未練があったみたい」

だからこれで良かったって思ってる。銀時も、神威も、生きてくれるならあたしの命ぐらい容易いもんだよ。

「またね」



もっと格好良く貴方を守りたかった な
(どちらも選べないなら死ねばいい)




お題は レイラの初恋 様からお借りしました。


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