小説 | ナノ

痴漢だぁぁぁぁぁぁ。クソジジイ殺したろか!


「っ、ぃゃ、」

「姉ちゃんいいケツしてるねぇ」


ぎもぢわりぃぃぃぃ!!むりむりむりむりしね!殺す殺す殺す殺す

やだなにこれどうしたらいいの。声出したら出したでこの人に殺されたらどうしよう。

やば、怖くなってきた。


「…ゃ、め…っ」

「本当はもっとやってほしいくせにィ」


そういいながらさらにさわさわしてくるクソジジイ。


「、なわけ、なっい、」

「ほらほら声出したらばれちゃうよー?」

「っゃだ、かむ、い、かむい…っ」


ふ、と出た彼の名前に縋った。


「あれ、はる」

「…ぁ、神威、」

「何て顔してんの」

「っ、」


あたしの異変に気付いてくれた神威が後ろに視線をやった。


「へぇ」


意味あり気に笑った神威は痴漢の手を掴んだ。


「はるに手、出さないでくれるかな?」


そう言って痴漢の腕をあり得ない方向に回した。あ、これ絶対折れたな。

バキバキとかゴリゴリとかすごい音がした。…御愁傷様です。


「はる、大丈夫?」


ヒィィィ、と叫びながらしゃがみ込んだ痴漢を踏み付けながら言う神威。

神威を見てからものすごく安心してしまい腰が抜けたあたしを支えてくれる神威にしがみついた。


「こわか、った」

「うん、ごめんね。遅くなって」

「、来てくれて、ありが、と、」

「うん」


ピーピー泣くあたしの頭を空いている片手で撫でてくれた。


「明日から一緒に行こっか」

「、うん!」



神威的助け方
(できる事なら殺しちゃいたい)


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