小説 | ナノ

「団長!」

「なに?」

「好きです!今日も変わらず素敵ですね!!」

「はいはい」

「ほんとのことですよ?あたし団長大好きです!」

「はいはい」


適当に聞き流す団長。これはもう日課となりつつある。

別にあたしは軽い気持ちで好きとか言ってるわけじゃない。めちゃくちゃ本気だ。でもたぶん団長は本気と思ってない。


「だんちょ、だんちょうってば」

「もーなに?」

「あたし本気で団長のことすきなんですよ?」

「そっか。」

「団長ぉ〜…どうしたら分かってくれるんですか、本気って…」

「ほらほら、そんな顔しないの」


そう言いながら優しく頭を撫でてくれる神威。この大きな手が大好きなんだ。いつもは人を殺す手が、あたしを幸せにしてくれる。

なんか特別な感じがして、好きなんだ。


「はる」

「なんですか」


ちょっとだけ団長を睨んだら団長が苦笑した。


「またはるはすぐ怒る〜」

「子供扱いしないでください」

「あはは、ごめんごめん」

「もう…」

「ほら、これで許してヨ」


そう言って団長がおでこにキスした。

その数秒後、誰もが耳を塞ぐ歓喜の奇声が船内に響き渡った。


(これ以上ははるが強くなってから)


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テーマ「人外ファンタジー」
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