■ 初めまして会長さん

『きょーくーんきょーくーんきょーくーん』

「うるっせぇよ」

『よ!今日も愛してるぜ!』

「…はぁ、いいから早く入れ」


放課後、生徒会室に行った。愛しの匡ちゃんが出てきたのでとりあえず抱き着いといた。


『久しぶりだね』

「ああ」

『相変わらずヤクザは健在だね。』

「うるせぇよ。風間、連れて来たぞ」


風間?あぁ、会長か。どんな人なのかな!わくわく風間先輩が寝ていた顔を上げた瞬間鼻血がでた。

綺麗な顔には合わない綺麗な金髪に真っ赤な目に華奢な腕、容姿端麗、その言葉がピッタリ。


『初めまして前田はるです。今すぐ抱きしめて良いですか?』

「…」

「おらはるおめぇ何ぬかしてんだ。」

『痛!だって匡ちゃん!この人何処のお人形さん?ほんとに人間?』

「お前失礼だぞ。」

『だって!だって!』

「お前ふざけんなよ」

「前田はるとか言ったか。」


風間先輩の綺麗な唇が動いた。次の瞬間、ふわりと甘い香りに包まれた。見なくたって分かる。風間先輩と抱擁なう。


幸せ過ぎるこの状況。隣から匡ちゃんの溜め息が聞こえた。そんで名残惜しくもべりべり剥がされた。


「風間、何寝ぼけてんだ」

「…」

『なんだ寝ぼけか。あたしにも春が来たと思ったじゃないか。』

「風間、起きろ」


匡ちゃんが風間先輩をガクガク揺らすと風間さんは不機嫌そうに眉間にシワを寄せて匡ちゃんを見た。


「起きるから揺らすな」

「ったく、お前何やってんだよ」

「で、何の用だ」

「何の用ってお前、こいつの自己紹介聞いてなかったのか?」

「…」

『生徒会に入る事になりました前田はるです!これからよろしくお願いします!』

「ほう、この生徒会に入るとはどんな変わり者かと思ったが、普通の女か」

『なんか失礼な気がするけどかっこいいから許せるー!』

「…」

「…」

『お、おーい』

「…早速だが仕事を頼むぞ」

『え!早速すぎる!』

「この書類の此処にサインしていけ。生徒会なら誰の名でも構わん」

そういう風間先輩の手には大量の紙。あたしこういうの結構好きだったりする。


よっしゃやるか。




(半分寄越せ)
(風間先輩にやってもらうなんて申し訳ないです)
(元々俺の仕事だ)
(やべぇこのいけめんまじ優男!)

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