■ 皆でお泊り会2

『沖田先輩と隣がいいー!』


そろそろ寝ようと思ってたんだけど、部屋がほぼ満室で部屋が大きな部屋一つなわけだよ。だから隣を決めるのだって大苦戦。


あたしが絶対沖田先輩の隣に寝てやるんだから!可愛い可愛い千鶴ちゃんはもう寝ちゃった。因みに平ちゃんと壁に挟まれて。


と言う事はだよ、あたしは男の子に挟まれて寝なきゃならんわけだ。まぁ右隣は沖田先輩に決まりました。


問題は左だ。



『あたしは誰でもいい!』

「はるちゃん女の子なんだからちょっとは気にしなよ」

『えー。じゃあ一先輩?』

「あ、あぁ別に構わない。」

『じゃあよろぴく』


そうして眠りに入ろうとしたんだけど、沖田先輩が隣に居ることを妙に緊張して眠れない。


不意に左を見ると一先輩が可愛らしい寝顔をこっちに向けて眠ってらっしゃった。そして右を見ても可愛らしい寝顔。


こ、これが逆ハーというものか!理性がもたねぇぇぇぇ!


『うほぉぉぉぉ』


小声で叫んだら左之先生に軽く叱られた。先生組は隣のリビングルームでお酒飲みながらお話してみたいなので眠れないあたしも入れてもらった。


「なんだ、寝れねぇのか?」

『沖田先輩が隣に居ると思うと寝れなくて』

「はは、お前本当総司好きだな」

『大好きだよーう』

「…総司と千鶴のキス大丈夫だったか?」

『……妬いたよそりゃ』

「…」

『でもね、あんなので妬いてたら沖田先輩に本当に嫌われちゃうから。あたしね、どんなに冷たくされたって嫌われたくはないんだ。』

「…総司なんかやめて、俺にしとけばいいのになぁ」

『新八先生は教師でしょ!』

「…馬鹿だよなぁ、お前も総司も」

『何でだ土方』

「お前さっきから呼び捨てってわざとか?」

『ごめんなさーい』

「お前もそろそろ寝ろ」

『はーい。おやすみなさーい』

「あぁ」

「おやすみ」

「また明日な」


布団の中に潜って顔だけ出して沖田先輩の寝顔を数分眺めてから眠った。


―――…
――――…


朝、パチッと目が覚めた。驚いたのがこの状況。あたしの布団には誰も居ない。つまりはコロコロころがって沖田先輩の布団に寝ちゃったってわけだ。おまけにあたしが沖田先輩に抱き着いてる状況。


私的には幸せなんだけどね。なんやかんやドキドキするし、緊張だってする。


「おはよ」

『沖田先輩!おはようございます!』

「離れてくれるかな」

『ぅあ、ご、ごめんなさい』

「いいよ。皆先にご飯行ってるから僕達もいこっか。」

『はーい』


妙に優しい沖田先輩と一緒にご飯を食べに行った。


「あ、はる、総司おはよう!」

『平ちゃんおはよ』

「お前すっげぇ寝方してたよな」

『あたしは得しました!』

「ほんと無防備だよなぁ」

『沖田先輩だからだよ』

「僕だって男だよ」

『でも沖田先輩になら何されてもいい!』

「…はぁ」


沖田先輩がため息をついたのでそろそろおふざけは終わりにした。


さて今日は海へれっつごーなのです。



(海ー!)
(分かったから落ち着け)
(水着に変えてくるわ!)
(転ぶなよー)
(転んだら新八先生が助けてくれますよね)

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