「ネス〜」
いつもの聞き慣れた、声。そして肩にのしかかる重み。
「マグナ、重い」
「んん?いいじゃん」
「いや、良い悪いの問題じゃなくて」
「いーの」
ネスだから、と意味有り気に言って、一層くっついてくる。
重い。
「意味がわからない」
「だってネスって体冷たそうじゃん?」
「…だから何だ?」
「だから、俺があっためてあげるのv」
…そんなことを堂々と言われると、やたら恥ずかしいのだが。
そんなことは気にしていないらしいマグナは、僕にすり寄る。
まるで、猫みたいに。
(いや、猫か)
体温が高くて、人に愛されるのが上手い。
そして持ち前の気紛れで、僕を引っかき回すんだ。
それに甘んじている自分も、いる。
「マグナ」
「なぁにー」
「…わかったから、のしかかるのは止めてくれ」
「いいじゃん、俺がネス大好きな重さ。」
「意味がわからない」
エンドレス。