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「梅子ちゃん」


「は、はいっ!」


3月14日、ホワイトデー。
何故か毎年バレンタインデーとかいう日にたくさんチョコをもらう俺。

うれしいことには違いないんだけど……。


お返しってどうすればいいのか全くわかんねぇ!


「はいこれ。お返し」


そんな俺が皆にあげているのはコンビニで買ったお菓子。
嫌いな人はいないだろうと思いつつあげるのだが、皆あまりいい顔はしない。
梅子ちゃんもきっとあからさまに落ち込んだ顔をするのだろう。
そう思って渡すと。


「えっ!?
都倉くんが、私に、お返し……?
これ、くれるんですか?」


ん?と思って梅子ちゃんの顔を見ると、他の子は絶対しなかったキラキラした顔。
……喜んでくれてるんだ。


「うん。あげる」


「あ、ありがとうございます!」


笑顔で去っていく梅子ちゃんを見て、なんとなくいいなって思った。


……来年も、梅子ちゃんは俺にチョコをくれるのだろうか。


少し、楽しみなことが増えた気がした。


―end―


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蝶々くらべ様3月分提出作品です。
先月と同様に謎な作品になってしまいました……。
良かったら感想お待ちしています。(2011.3.21)

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