551 - 600題(↓new:↑old)

縋り付く眼差しを振り払うこともできない弱虫だ
見捨てられた躯に睦言
消えない硝煙の匂い
情緒が育ちきる前に手放したくせに
それで、理想を吐くアンドロイドにでもなったおつもり?
殺戮マシーンにでもなれたらよかった
嫌気がさしたなら黙っていなくなれよ
生命よりも証をください
乱暴な物言いで貶して、威して、否して
暁降ち(あかときくたち)

花のアーチがお出迎え
ほんとうはあいされてたの分かってた
わたしきみの好きなものも知らないの
私に蜜を、貴方に薔薇を
降り注ぐ日差しはやわらかく包み込むようで
素直な表情に眦が弛む
憧れはいつまでも息衝いて
滲む視界の向こう側へ
薄汚れたメルフェン
ふわふわと弾む心につられて笑んだ

朝ぼらけをきみと
夜更けに降る雨
白昼夢のうたた寝
大人にならざるをえなかったこども
頭を撫でて抱き締めてあげてほしい
額づいて赦しを請う
頑是無い子供時代はとうに過ぎた
できそこないのレッテルを剥がす
祈りを紡ぐ唄声
いっそ敬虔な信徒のようでもありました

触れ合わせた頬
躊躇いも揶揄いもすべて君自身の意思でしたか
軽やかな口笛で合図を
しゃぼん玉が結んだ偶像
私の扉は開かれている
健やかであれ
誤解や戸惑いを跳ね除けて
抑えつけられた心
話しかける言葉も知らない
報復を望んだのは僕だって

引き寄せた糸の先には
獲物を掴んで舌舐り
粗削りな原石
斬り刻んだ余裕
手探り手繰り辿る縁
悪魔の名を知っている
天使は彼/彼女の名も知らないのだ
四季の移ろいを愛でる
この苦しみを一緒にするな
哀れもうとも縄梯子は降りてきやしないのだから

back
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -