深夜、アパートの布団で再度目を瞑る。じわり。鼻がツンとして塩辛い液体がほろほろと米神を伝い落ちた。それを止めようと浅い呼吸を繰り返すものの、一向に収まらずに寧ろ余計に塩辛さは増すばかり。
 なんでこうなったんだろう。
 鉛の様に重い頭で考えてみても、原因なんて、心当たりがありすぎて。僕には分からず仕舞いである。
 ──ちっとも眠れないことにか、痛い程の静寂になのか、馴染んだ気配がしないことなのにか。
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