風が吹いても儲からない



REBORN!/スク←ベル←フラ

悲しみの色に染まった瞳は、何を映すというのだろうか。その瞳の本当の色を見たことは、未だ無いけれど。

「まるで駄目な王子略してまだおな先ぱーい」

伸ばした手をするり、と交わしニヤリと笑うその顔を、体を、思考を、呼吸を、心臓を、奪い取って鎖に繋ぎ囲いたい。そして誰にも見せてやらないんだ。端から端まで丹念に舐めとって、綺麗にしたあと真っ白な部屋に飾り立ててあげたい。なんの飾りっ気もない真っ白で質素な狭い部屋が良い。存在自体がほら、あれ、豪快というか絢爛というか天真爛漫じゃなくてもうとりあえずなんというか可哀想だけど色んな意味でゴージャスな人だから、とても映えるんだろうなぁ、じゅるり。
「あ?もっかい言ってみろ糞蛙」
「きゃー!せくしゅあるはらすめんとー!」「てめぇみてーな色気皆無なやつが使うなよ!」
「えぇー次は言葉の暴力!?」
「この程度で暴力だったらスクアーロ先輩とっくの昔に死んでんだろーが!」
しかしそんな密かで甘く可愛い思いだってどうせ今日もまたさらりと流されるんだ完全に自分が諦めてるからどうしようもない。だけれども、今日もまた、釘を打つ。
「あれは愛があるから良いじゃないですかー。」
釘は、日毎に増えていき、小さな傷口をぐぢゅり、抉り広げていく。
「なんかもどかしいですよねー。お互い思いあってるの丸分かりなのにー」
いつか、その傷口が広がって、あなたを優しく暖かく包み込んだ時は、僕のこの純白で純粋で純潔な思いが届くと良い。
そう願うくらい、良いでしょう?神様。
「…なにが言いたい、」
「べーつにー。不毛な恋って辛いですねー。」
「………………、」
「うわ、でたシカト」
しゅわしゅわと音がする。ソーダ水がぶつかり合っているような、感覚。コップに注いで少したった後のソーダ水の様な。それはやがてぶくぶくと泡を大きくしやがてはぼたり、と囲われた世界から外に溢れ出すのだろう。しかしそれは僕ではない。
正確には僕もいずれはそうなるのであろうが、何よりも、あなたが。
だから
「…付き合ってらんねー」
「帰るんですかー?おやすみなさい先ぱいー」
そうなる前に僕が包み込んであげるのだ。柔らかく鋭い棘だらけの枝でまるで母の様に優しく、そっと、生暖かく。
「そして早くみーの物になりましょうねー」
あなたのその隠れた瞳が何を映そうと構わない。鋭



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -