三國/創作:V | ナノ


三國/創作:V 
【Under WorldX《後編》】
 




「ちが…、い…ます……。珠稀さん……ごめんなさい……違うんです……」
「謝って済むならナントカはいらないって言うよな。君はいつも優しい男が好きだって言ってたもんね」
「違います……!私は、珠稀さんとしか……」
「名無しちゃんの周りはすげーイケメンで、優しくて、強くて、金持ちで、セックスも上手い男だらけで、心も体もぐちょぐちょにされて、ハマっちゃって、そうやってお尻を揺らして、速攻で新しい飼い主に尻尾振ったんだよね?」
「してません…っ。珠稀さんだけ…、ですから……!珠稀さん以外の人と、そんなことなんて…して、な……」

嗚咽混じりに、必死になって訴える。

大切な人からしてもいない事を責められてしまうのは、筆舌に尽くしがたい程に辛い。

珠稀はそんな名無しの姿を冷めた眼差しで見下ろし、少しの間黙っていた。

そして次の瞬間、ぞっとするほど美しく、妖艶で、淫靡な笑みを端麗な顔に浮かべてみせる。

「……本当?」

ぞくり、と。

艶のある声が鼓膜を震わせた瞬間、人知れず背筋が震えた。同時に身体の奥底から甘い疼きが込み上げてくる。

ああ、やっぱりこの人は怖い人だ。あまりにも素敵で、魅惑的過ぎて。

たとえこの先どんな酷い仕打ちを受けたとしても、何を言われたとしても、自分はきっと彼を許してしまう。

「嬉しいよ…名無しちゃん。名無しちゃんのこと、信じていいんだよね。他の男になんか、興味ないよね。俺だけの名無しちゃんなんだよね?」

珠稀にこんな風にして甘い瞳で見つめられるだけで、脳が沸騰して、頭がおかしくなりそうだ。

名無しは何度も首を縦に振って、掠れた声で『はい』と答えた。まるで、催眠術にでもかけられたかのように。

「じゃあ、証明してくれるよね?君の身体を使ってさ、ちゃんと俺に見せてよ。愛の深さってヤツを」
「……はい……、わかり、ました……」

これ以上、この人に疑われたくない。失望されたくない。嫌われたくない。

名無しは震える手で、蜜で濡れそぼった割れ目に指を這わせた。くちゅっと音を立てて中に入り込んでいく指が熱い粘膜に触れる度、言いようのない快感が全身を駆け巡っていく。

「んあっ、ぁ、あぁっ……!」
「ははっ、すっげぇ音。そんなに気持ちいいんだ?俺の見てる前でオナニーするの」
「やぁ…んっ…いやぁぁ…そんなこと…言わないでぇ……」

言葉で嬲られながらも指の動きは止めない。男に従う為に更に激しく動かし、じゅぶじゅぶと卑猥な音を立てながら淫らに腰を揺らす。

恥ずかしいという気持ちはあるけれど、それ以上に身体が熱くて堪らないのだ。

珠稀によって快楽を教え込まれたこの身体は、彼の視線を浴びているだけでこんなにも感じてしまう。

「あぁんっ、あ、ああっ、んぁ……、ふ、ぅ……んっ……」
「すごいね。どんどん溢れてくるし、音も大きくなってるし、物欲しそうにヒクヒクしてる……。乳首も尖ってて可愛い。クリもぷっくり膨らんでいて、辛いよね」
「や、だぁ……、見ないでくださぃ……。はずかしぃよぉ……」

珠稀の言う通り、そこはもう隠しようがないくらいに充血していて、痛々しいまでに膨れ上がっている。体内からは絶えず透明な液体が溢れ出し、割れ目を辿って臀部の方まで垂れていく。

「もっとそこを重点的に可愛がってやりなよ。ヌルヌルの愛液で手をべったべたに濡らして、クリを人差し指と中指の間に挟んで、上下に扱いてやったらもっと気持ち良くなれるんじゃない?ほら、やってごらん」
「やっ……いやぁ……。そんなの、できな……っ」
「できないじゃなくて、やるんだよ。それとも、もっときついお仕置きされたいのかな?」
「……!」

冷酷な声で促され、名無しはビクッと肩を震わせた。

「上手に出来たら、せっかく優しくしてあげようと思ってたのに。俺は名無しちゃんのことが大好きで、可愛くて仕方ないから、君も俺の事を同じだけ思ってくれているのか不安でたまらないだけなのに。そうやって俺の気持ちを踏みにじるんだね。悪い子だな」

怒っているのか、拗ねているのか、楽しんでいるのかすら分からないような口調でそう告げる珠稀に、名無しは何も言えなくなる。

珠稀の言う耳触りのいい言葉が真実なのかフェイクなのかなんて、彼自身にしか分かるはずもない。

だから、自分は言われるままにするしかない。

珠稀の機嫌を損ねるくらいなら、恥など捨てた方がまだマシだ。

「ご、ごめんなさ……い、珠稀さん……。許してください……お願いします……」
「謝る暇があったら行動で示せよ。イク時はちゃんと宣言して、俺の名前を呼んで」
「や…、やります……!やりますから……、怒らないで……っ」

名無しは潤んだ瞳を伏せ、恐る恐る自分の秘所に手を伸ばした。そして、珠稀に言われた通りに赤く腫れ上がった陰核を二本の指で挟み、そのままゆるゆると擦り上げる。

「ふぁ…ぁ…っ!んんっ、ぁ……ぁ……」

珠稀の指示は的確だ。

ぬるぬるした指で敏感な部分を挟み込んで扱いた瞬間、強烈な快感が身体中を駆け巡り、唾液で濡れた名無しの唇から甘ったるい吐息が漏れる。

「んぁっ、ぁ、ああ……っ、ひぁ、あん……。あっ、やぁ……、こ、れ…んんぅっ、ぁ、あ……!」

肉芽への直接的な刺激は想像以上に気持ちが良くて、名無しの快感は加速的に高められていった。珠稀に見られているという羞恥心すらも、忘却の彼方に流されていく。

「ぁ……、んっ……。あっ、ぁ……、はぁ……、あぁぁぁ……っ」

恐々だったその動きも、徐々に大胆になっていく。陰核の根元を優しく包み、小刻みに振動させるように上下に揺らす度に、膣内から大量の蜜が流れ出てきて太腿を濡らす。

ぐちゅぐちゅという水音も激しさを増していき、だらしなく開いた口から涎を垂らしながら自慰を続ける名無しの痴態は普段の姿からは想像できないくらいに淫らで、破廉恥で、健気だった。

「えっっっっろ」

そんな姿を目の当たりにして、思わず本音を漏らしてしまうくらい、今の彼女は官能的でいやらしい。

そのあまりの淫靡な光景に、さすがの珠稀も興奮を禁じ得ないようで、乾いた唇を己の舌先でペロリと舐めて濡らした。

「名無しちゃん、今自分がどんな顔してるか分かってる?すっげー気持ち良さそうな顔しちゃってさぁ……。アソコがびしょ濡れだし、腰がビクビク震えてるし、尻尾揺れてるし、声も止まんないし……。エッチの時の名無しちゃんって、ほんとエロすぎ。好みだわぁ……」
「や……、見ないで……くだ、さ……、恥ずかしぃです……ぅぅ……」

珠稀の言葉に反応するように、秘部からは新たな愛液が溢れ出して止まらない。それがまた潤滑油となり、余計に気持ち良さが増加する。

「やだ。ガン見したい。ねぇ、もっと脚広げてよ。俺に全部見せて」
「そ、そんな……できません……。本当に…恥ずかしい……」
「何で?俺と君との間で、躊躇いなんて必要ないだろ」
「……っ。わ、わかり…ました……。ちゃんと、します……」

逆らうことなどできるはずもなく、名無しはおずおずと膝を立て、そのまま左右に大きく割り開いていく。

まるで『見てください』と言わんばかりの体勢になり、羞恥のあまり気が狂いそうになったが、それでも必死に耐え忍んだ。


[TOP]
×