戦国 | ナノ


戦国 
【FAKE】
 




「たまらないな、その言葉。そんな事を言うと…男は皆本気にするぞ」
「あ…んっ、長政ぁ……」
「君が泣いても嫌がっても、絶対に止めてやらない。……本当にいいのか?」

名無しの心を確かめるように、舌でペロリと彼女の唇をなぞりながら言う。

某を見つめ返す名無しの瞳からは、ポロポロと涙が零れている。

「あぁん…長政……。ひどくされてもいいの……。私…長政になら、何をされたっていいの……」
「は…っ…、名無し……。そんな可愛い事を言われると……」

胸の鼓動がトクトクと高まって、何とも言えない熱が体内で広がっていく。

冗談じゃない。

こんな言葉が真実だなんて認めない。この気持ちが真実だなんて認めない。

そこに『愛』があるだなんて認めない。

名無しは某の望みを叶えてくれる、可愛い可愛い某の人形。


(それだけだろう?)


そう頭の中で納得すると、名無しの中で動かしている分身の動きを段々早くしていった。

「ああ…ああん…長政ぁ……」

名無しの艶めかしい喘ぎ声が次第に大きくなる。

名無しの広い寝室は、時折ギシギシと畳が軋む淫靡な音と、名無しの甘く滴るような喘ぎ声で覆われていった。

「ああ───ん…長政……凄い…凄いよぉっ……」
「ほら。たっぷり味わうといい。名無し……」

名無しが喘ぎ声を上げながら、無意識に自分から腰をくねらせている。

可憐で破廉恥な彼女の痴態を見ていると、某は背筋がゾクゾクする程の激しい征服欲を覚えていた。

「ああああ…いやあ…。お願い…もっと…。長政……」

切羽詰まったように眉を寄せて、名無しが涙を流して訴える。

切なそうな名無しの鳴き声を聞いて、某は薄く笑って名無しの耳元で囁いた。

「ふふっ…名無し。某の可愛いお人形さん。またこれで一つ、君の罪が増えていくぞ」
「ああ…いやあ……。だめえ……」
「君のような立場の女性が深夜に男を連れ込んで、自分から厭らしくねだって、男の物をくわえこんでいるだなんて」
「ひ…ぁっ…。あああ…違うの…これは……っ」

嫌がる君を犯しているのは、元々某の方だがな。

自分にとって都合のいい状況と話を作り出す事は、世渡りの上で当然のテクニックだ。

知らない間に増えていく罪で、君はがんじがらめになっていくだろう。

まるで蜘蛛の糸に絡め取られた哀れな獲物のように、身動きが封じられていく。

「あっ…あっ…長政……」
「君に手を出した某の罪と、某に抱かれて喘ぎ声を上げている君の罪と、どちらが重い?」
「あぁ―ん…。イヤイヤ…長政の…意地悪……」
「答えてごらん」

自分で聞いておきながら、名無しに返事をする余裕も与えない位に激しく腰を打ちつける。

「あっ…あんっ…。だめぇ…長政…そんなに深く…」
「答えられない?」

わざと名無しの耳元で意地悪く囁くと、クスクスと笑って某は言った。

泣きそうな声で名無しが訴えかけてきても、腰を揺すっても、某の動きは止まらない。

「ああん…長政ぁ…もう…もうっ……」
「もう、イきたいの?」
「ああ…いや…。そんなに…苛めないで……」
「苛めてないだろ、名無し。こんなに君の事を可愛がってあげてるのに」

名無しの望みに応える為に、何度も名無しの中を激しく突き上げる。


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