戦国 【FAKE】 「武将が血の匂いをさせている事は、何もおかしい事ではないだろう?」 「あん……。それは……」 「でも…君の為ならきっと人をも殺せるだろう、某は。君を手に入れる為ならば、仲間も平気で裏切れるさ……」 そう。手段も何も選ばない。 そう思えば思うほど、より一層自分の中に怒りと憎悪の炎がメラメラと渦巻いていく感じがした。 嫌になる位、しがらみだらけだ。 家の事も、過去の事も、未来の事も、一族を殺した仇の織田の共犯者でもある豊臣に、身を寄せている今の自分の現状も。 長引けば長引く程に、某のしている行為の意味が危なくなる。 このまま、攻め立てるしかない。 「名無し。名無しはそんな血生臭い男は嫌いなのか?名無しもやっぱり、某みたいな武将なんかじゃなくて、人なんか殺した事がないような…普通の男が好きなのか?」 「そんな……。長政……」 「じゃあ好きだって言ってくれ、名無し。今ここで、頷いて欲しいんだ」 「あ…イヤぁ……。そんな事…言えな……」 目に一杯涙を浮かべてイヤイヤをするように、首を振る名無しにチッと内心小さく舌打ちをすると、某は名無しの胸にそっと唇を近付けていった。 ペロリ、と舌先で胸の突起を舐め上げて、その感触を味わうように確かめる。 「……あっ……」 ますます目に涙を滲ませて、名無しの赤い唇から何とも言えないような色っぽい声が漏れてくる。 ぞくりとするようなその甘い声音に、某の目が思わず細められていく。 「いい声…。名無しの喘ぎ声、凄く好きなんだ。もっと聞かせて……」 そう言って再び名無しの乳首に唇を寄せて強く吸い上げると、名無しの上半身がピクンッと跳ねて、もう堪らないとでもいうように身を捩る。 「大丈夫。絶対に痛くしないから。じっとして……」 「あっ…んっ…やっ…」 宣言通り名無しの反応を確かめながら吸う力を段々強くしていたが、名無しが弱々しく私の髪に指を絡ませてきた仕草が例えようもなく可愛くて、少しだけ吸う力を弱めてやる。 代わりにチロチロと舌先で乳首を転がすようにして愛撫してやると、名無しは今までとは違う、少し高めの喘ぎ声を上げるようになってきた。 「ああっ…んっ…あああ……」 何とも形容し難いほどに色っぽくて可愛くて、艶めかしい名無しの喘ぎ声。 その甘ったるい鳴き声は、某が赤く尖った乳首を責めれば責める程に、一層色っぽさを増していった。 「あぁん……長政ぁ……。そんなに一杯…しちゃイヤぁ……」 「嘘だろう?名無し。本当はもっと色々して欲しいんじゃないのか?」 某の愛撫に淫靡で可愛らしい反応を示す名無しの姿に男としての満足感を覚えると、そのまま上体を起こして名無しの顔に自分の顔を近付けた。 涙で濡れている名無しの瞳を、強い眼差しで捕らえていく。 「言ってごらん、名無し。某はいつだって優しい男だろう?君の言う通りにしてあげる。一杯可愛がってあげるから」 ギンッ。 「……や…ぁっ……」 お得意の眼光で射抜くように名無しの瞳を貫いてやると、名無しが完全に理性を喪失したような顔をして、某にしがみついて媚びてくる。 「あぁっ…長政ぁ……。もっとして欲しいの…お願い…もっと吸ってっ……」 「なぁに?…どこを、吸って欲しいの?」 わざと意地悪く聞いてやると、すっかり某の愛の奴隷となってしまった名無しは、びくびくと体を跳ねさせながら某に唇を重ねてきた。 [TOP] ×
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