戦国 【罪と罰】 「あんっ…あん…そんな嘘…」 「嘘なんか言うものか、名無し…。某の物になってくれ。君がいるなら…もう他の女なんか一人もいらない」 この言葉に嘘はない。 君が欲しいと思っている某の気持ちも嘘じゃない。 だが悪く思わないで欲しい。これも全て信義の為なのだ。 正義はその時々によって何色にでも変わるのだ。 だからこんなのは、『純愛』じゃないって? そうか。そりゃそうかもな。 だって確かに某は君の事をまだ何も知らないのだから。 ────確かに、君を手に入れようと思ったきっかけ自体はとても不純な物だったかもしれないが。 だからと言って君に対する今の某の気持ちが、決して『純愛』ではないと誰が言えよう? 「だ…だめ…長政…もう…イッちゃうよぉぉ…」 「まだ何も答えていないのに…。仕方のない子だな、名無し。でも…二回目はこんなに簡単には終わらせてやらないからな」 「そ、そんな……。長政のエッチ…二回目なんて…しちゃだめぇぇ……」 「名無し…」 ああ…名無し。 こんな気持ちは初めてだ。 出来ればずっとこうしていたい。 これからもずっと、こうして君をこの腕に抱きながら、某は────。 「あぁぁ……だめぇ───…っ!」 「…く…ぅっ…」 そう考えながら容赦なく名無しの再奥を責め立てている内に、名無しがたまらなく甘い喘ぎ声を上げて果てた。 名無しがイッた瞬間に、某も絶頂を極めた証を名無しの中に放っていたのだが、某の熱くいきり立った分身はまだ少しも衰えてはいなかった。 「あああん…長政ぁ…。中が…中がクチュクチュして…もう…もう……」 「何で…?二回目はこんなに簡単に終わらせないって言っただろう?名無し」 「あぁぁ…そんなぁ…」 ドクドクと未だ続いている射精で名無しの中に注ぎ込まれている某の白い体液が、入り切らずに結合した部分からドロリと溢れて滴り落ちる。 某はなんて素敵な恋人を手に入れたのだろう。 ───公私共に。 そう思うと某は自然と口元にニヤリと込み上げてくる黒い笑みを堪える事が出来なかった。 ああ…だけど名無し、君が可愛らしく泣いて望むなら、君の前くらい『誠実な男』というモノを演じてやるのも悪くはないさ。 そうだよな。我々が本能の名の元に、君達女性を都合良く扱っているのは本当に酷い事だよな? 男達は全員自分の身を振り返って、心の底から己の悪行を深く反省するべきだ。 ────なんてな。 ―END― →後書き [TOP] ×
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