戦国 | ナノ


戦国 
【罪と罰】
 




「どうか…したのか?そんなに慌てなくても…ちゃんと動かしてあげてるだろう?名無し…」

ちゅっ。

ちゅっ。

「あぁん…いゃぁぁ…」
「ほら…そんなに腰を擦り付けないで。名無しはエッチな子だな…」
「あっ…あぁぁ…イヤイヤっ…長政ぁ…」

中途半端な刺激を受けて、名無しが体を大きくのけ反らして身悶える。

「あぁっ…長政…」

じれったい程のゆるやかな動きで名無しの中を執拗にこすり続けていると、たまらなく焦れた様子で名無しが某の名前を切なげに呼んだ。

その姿は例えようもない程に色っぽくて破廉恥で、某はそんな可愛い名無しをしばらくの間楽しんでいたが、段々某自身にも我慢の限界がきてしまっていた。

「あああん…長政…長政ぁ…もう…もうっ…」
「なぁに…?名無し…。それだけじゃ何も分からないだろう?」
「いやぁぁ…長政の…意地悪ぅっ…」
「こら…名無し。こんなに優しく抱いているのにその言い草はないだろう?」

体の奥から突き上げてくる自分自身の欲望と戦いながら、優しい表情を浮かべてとびきり甘ったるい声で名無しを見つめて囁いた。

「もし某が意地悪だというなら、それは…君の罪だ。あまりにも可愛い名無しの姿が某にそうさせるのだ。そうだろう?」
「あぁぁ…長政ぁ…」

うっとりと熱を帯びた瞳で甘い囁きを降らせる某の顔を、名無しも同じ位の熱く溶けた眼差しで同様に見つめ返してくれる。

「あっ…長政…お願い…もっと奥まで…」
「あぁ、某の可愛い名無し…。もっと激しくして欲しいのか…?」
「あぁぁ…お願い…長政ぁ…もっと早く…動いてぇ…」

ポロポロと大粒の涙を零れさせながらねだる名無しはもう完全に某の愛の奴隷となっていた。

「ふふっ…、可愛い名無し…。随分と大胆な事を言ってくれるのだな…」

うっとりとその瞳を見下ろしながら呟くと、ようやく某は彼女の望み通りに遠慮なく中を突き上げる事にした。

「可愛い…某の名無し…」
「あっ…あぁん…もっと…長政……」

始めは、またゆっくりと動かしていく。

中で前後に某の物を往復させる度にクチュクチュと結合部から濡れた音がする。

某を根元まで全部飲み込んでいる名無しの中は、いつのまにか内股を透明な液体がヌルヌルと伝って流れる程にたっぷりと濡れていた。

「あぁぁ…長政…いいっ」
「気持ちいいか?名無し…。沢山揺らしてあげるから、もっとしっかり某に抱きついて…」
「長政…そんなにしたら…あっ…あああっ…」

名無しの耳元でそう呟いて一際激しく腰を打ち付けると、名無しの再奥の部分を先端で何度もこすりつけていく。

「ひ…あっ…ながまさぁ…死んじゃうよぉ…」
「んっ…名無し…」

イヤイヤをするように首を左右に振りながら、悲鳴に近い喘ぎ声を上げている名無しのあまりにも淫靡な姿を目の当たりにし、某の喉がまたゴクリと音を立てて生唾を飲み込んでいった。


これは一体どういう事なのだろう。

相手の手に堕ちたと思っているのは本当に名無しの方なのか。

それとも某の方なのか。

もう訳が分からなくなってきてしまった。

某は…何をしようとしていたのだろう。

浅井の血を絶やさぬ為に、何の関係もない名無しに偽りの恋を仕掛けるだなんて卑怯な事を。

浅井の血を絶やさぬ為……

(絶やさぬ為?)


……だったら、一番いいのは……


「名無し。さっきの返事を聞かせてくれ。名無しは某の事が好きか…?」
「やぁ…んっ…そんな…長政…っ…」
「君の事が好きなんだ。他の武将達と同じような普通の関係では嫌なんだ。某の物に…なってはくれないか…?」
「ひっ…く…長政…」

くちゅくちゅと名無しの中を貫きながら、耳元で精一杯甘い声を出して想いのたけを呟いてみる。

押し寄せる快楽の波に懸命に耐えながら、潤んだ瞳で某を見上げる名無しの尖った乳首をキュッと摘み上げて、指の腹で撫で回すように愛撫してやると名無しの嬌声がまた一段と高くなった。

某とした事が、最初から何故こんな簡単な事に気が付かなかったのか。

一番いいのは、てっとり早く名無しを某の妻にすればいいのだ。

そうすれば豊臣との強力な友好関係が築けるだけでなく、浅井の血筋が絶える事もなく、名無しも全て手に入る。


この可愛らしい名無しを妻にして、もはや誰にも遠慮などする事なく、思う存分某の下で喘がせてやる事だって────。


ドクドクと、胸の鼓動がまたおかしい位に一気に高まっていく。


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