戦国 | ナノ


戦国 
【innocent】
 




「名無し殿…触れましたね…私の物に?」
「あんっ…違うの…幸村…わざとじゃないの…」

羞恥心で真っ赤に染まった顔をして、喘ぎながら名無し殿が私を見て言った。

「そういう事をされると、我慢が出来なくなります」
「あぁぁ…ごめんなさい…幸村…。お願い…許してぇ…」

涙ながらに懇願する名無し殿の姿を見ていると、黒い欲望が心の奥底から沸き上がっていくような感じがする。


どうしよう。


他の女が相手の時には中が裂けて出血しても動く事を止められなかった私だが、名無し殿にそんな思いをさせるのはさすがに忍びない。

出来ればこのまま有無を言わさずめちゃくちゃに貫いてやりたいと思う強烈な衝動を押さえ付け、私は彼女の両足を左右に割った。

「あっ…いやああ…見ないでぇっ……」

身を捩って逃れようとする彼女を無視し、なんらためらう事無くその中心に唇を寄せていく。

とっさにキュッと足を閉じようとした名無し殿だったが、もうすでに私の頭は彼女の両足の間に入り込んでいた。

ぶるぶると震えている彼女の内股を手で押し退けるようにして、舌を這わせるとねっとりと舐めて濡れた入り口をなぞるように愛撫していく。

「あっ…んっ…いやぁっ……」

恥ずかしい部分を男に舐められているというその事実に名無し殿の全身が真っ赤に染まる。

必死に声を出さないようにして唇を噛み締めながら恥辱心に耐えようとする彼女の姿がより深く激しく私の欲望に火を点ける。

「あっ…もぅ…もぅ…あぁぁ───っ…」
「気持ちいいですか?名無し殿…」


あぁ、ドキドキする。


まるで今朝見た夢と同じみたいだ。

愛する名無し殿のこの体を、私が好きなように出来るだなんて。

突き詰めて言えば私の前に名無し殿を抱いた男と私のしている事にはなんら大きな変わりはない。

我々男が女を抱く時に、違いがある事なんてたった一つの条件しかない。

和姦なのか、強姦か。

そこに愛があるのかなんて本来は大した意味はない。

愛し合っていても女がまだ早いと思っているのに男が無理矢理彼女の同意無しに抱いたら強姦なのだし、特別な感情がなくても女が会ったその日に合意をしてくれればそれは和姦と言えるのだ。

でも今回は私と名無し殿の両方が愛し合ってる訳なのですから。


これって、一番理想的な展開ですよね?



「あんっ…だめぇ…幸村ぁ…あっあっ…」

舌先を尖らせて名無し殿の中までヌルリと差し込んでいく。

私を止めようとする彼女の言葉などに惑わされる事無くどんどん深くへと濡れた舌を侵入させる。

「あぁ…んっ…。だめぇぇ…幸村…もう…変になっちゃうよぉ……」

中の感触を味わうように舌を這わせてクチュクチュと音を立ながら円を描くように動かしていると、例えようもないほど甘い声で彼女が私の名前を呼んだ。


これ以上我慢が出来ない。


ちゅっ。


「あんっ…」


名残惜しそうに糸を引いて彼女の秘部から自らの唇を離して上体を起こすと、熱を帯びた瞳で名無し殿を見下ろしながら私は言った。

「もう…いいですよね?名無し殿…。これ以上は私が我慢出来ないんです……」
「ひ…ぁっ…幸村……。お、お願いだから…許して……っ」


シュルッ。


何故かガタガタと全身を震わせている彼女の淫らな姿態を目に焼き付けながら、完全に勃ち上がった状態の私自身を腰紐を解いて取り出した。

可哀相に…緊張しているのだろうか?

そんなに心配しなくても、好き同士なら何も遠慮なんかいらない事なのに。

本当は四つん這いにさせて乱暴な位に名無し殿の体を揺さ振りたいと思ったが、熱で辛そうな様子の名無し殿を見ているとさすがに可哀相だと思い、仕方なくこのまま正常位の形で彼女と交わる事にした。


だって両思いなのだから。


名無し殿が嫌がる事をしてはいけないと思う。


そう思って閉じたり開いたりを繰り返している彼女の濡れた秘部を見つめながら、その中心にいきり立っている熱い塊を押しつけて、じわりじわりと腰を進めてその奥深くへと埋め込んでいく。

「あぁぁ…ぁっ……」

その衝撃で、名無し殿は熱で朦朧としていた意識をすぐに取り戻したようだった。

目から大粒の涙が零れ出し、体は完全に硬直してしまっている。

その様子に若干不安を覚えつつも、この段階ではとても抑えきれなくなってしまっていた私は、グチャグチャと濡れている彼女の中に構わず自らの分身を沈めていった。

「ひぃ…やだぁぁ…。幸村……大きいよぉっ……」

シーツを掴んで逃げようと藻掻く名無し殿の腰をグッと掴んで引き寄せると、名無し殿の意志とは裏腹に溶け切っていた彼女の内部は、ズブスブと音を立てて容易に私の物を飲み込んでいった。


[TOP]
×