戦国 【悪党】 だからお前としているこの行為にだって、本来は大した意味はないのだが───。 名無しの中を貫いていると、自分でもよく解らない熱が俺の全身を包んでいく。 これは一体何なんだ? 「ぁっぁっ…だめぇ…もぅ…イッちゃうぅ……」 「イけよ…名無し。お前がイク所を、よく見ててやるよ……」 全身を小さく震わせて、名無しが限界を告げる。 俺の先端が名無しの最奥の柔らかい部分に当たるように何度もグチュグチュとこすり続けてやれば、たまらなく淫靡な声を上げて名無しが果てた。 「あぁぁ──んっ…三成ぃ……死んじゃう───っ…!」 「……っ、出る……っ」 ドクンッ。 頭の中で、何かが弾ける音がした。 達した際に幾重にも締め付けてくる名無しの内壁に、気が付いた時には俺も誘われるが如く名無しの中に自らの欲望を放っていた。 頂点を極めたばかりでドクドクと脈打ちながら名無しの奥深くへと白濁した体液を注ぎ込んでいるこの行為に、今まで他のどの女を抱いた時にも味わった事のない深い征服欲と充実感を味わっていた。 「あぁん…三成…。中で…出すなんて……」 焦点の定まらない虚ろな瞳で名無しが俺に抗議する。 ドロッ。 依然繋がったままの俺と名無しの結合部から入り切らずに溢れ出してくるその淫らな眺めをうっとりと見下ろしながら、口元をニヤリと残酷に吊り上げて俺は言った。 「フン。別にいいじゃないか。これでどうあがいても、お前は俺の女に成らざるを得なくなった」 「ふ…ぇっ…三、成ぃ…」 「もう金輪際俺以外の男に気を許すのはやめておけ。どんな目に合わされるのか、これでよ−く分かっただろう?」 そう言って俺はもう名実と共に自分の女となった名無しに対してチュッと唇に触れるだけのキスをする。 すると名無しが泣きながら涙と嗚咽混じりの声で、可愛らしく俺のした行為を責めた。 「あぁぁ…ひどい…。この……悪党…っ……!」 所詮この世の女なんて、全てが俺にとっては性の捌け口で、快楽の道具にすぎない。 だから、結局は俺が何を言いたいのかって? フン……そうだな。 要するに、名無し。 ────俺はどこからどう見ても、健康で正常な普通の男だということさ。 ―END― →後書き [TOP] ×
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