異次元 | ナノ


異次元 
【魂喰い】
 




「や…、だって…子上…大きい……」
「……ん……?」
「子上の…すごくて…あんなの…口に入らないよぉ……」

濡れた瞳で司馬昭を見つめ、名無しが懸命に懇願する。

「名無し……」

司馬昭はそんな名無しの健気でエッチな『お願い』を、始めうっとりとした表情で聞いていた。

……が、それでも『自分の目の前で司馬師に抱きつき事件』の怒りが未だにくすぶっているのか、強い口調で名無しに言う。

「嫌だね。だってこれはお仕置きなんだぜ?」

司馬昭はそう言うなり名無しの手をグイッと引っ張って、自らの性器を直接触らせた。


「────俺と兄上が満足するまで終わらないんだよ」
「ああーん……そんなぁ……」


支配者のような口調で告げる司馬昭の声。

黒い光の中に男の情欲をチラチラと覗かせているような司馬昭の瞳を至近距離で覗き見た途端、名無しの子宮の奥底がキュンッと疼き、彼の卑猥な『命令』に感じてしまった。

普段からも十分色男の司馬昭だが、情事の際の彼はより一層男らしくて、強引で、押せ押せで、エッチで、カッコイイのだ。

「勝手に話を進めるな」
「それは兄上でしょうが。二輪刺しやめろとか言うし」
「別に…急ぐ事はないだろう。今日は無理でも他の日に出来る」
「あ。そっか。それもそうですね」

自分越しに声を投げ合う司馬師と司馬昭の会話の内容が意味深で、名無しの肩がビクッと跳ねる。

今日は無理?他の日?

そんな。まさか……?

「名無し。さっきみたいに四つん這いになれ。尻をこちらに向けて高く上げろ」
「あ…、子元…それは……」

バックの体勢を命じられ、羞恥心から名無しの頬がカーッと染まる。

すると司馬師は切れ長の目をスイッと細め、冷たい声で名無しに問う。

「さっきの言葉は嘘か。私の言う事を聞くんだろう?」
「……あっ……」

言う事を聞くから二輪刺しをやめて欲しいと言った自分の言葉を思い出し、名無しの瞳が切なげに揺れる。

名無しは真っ赤な顔で『はい』と小さく告げて司馬師の質問に頷くと、司馬師に言われた通りに彼の前で四つん這いになり、お尻を彼に向けて持ち上げた。

「これで…いいですか……?」

恥ずかしそうにしてシーツに顔を埋め、司馬師の許しを求めるようにしてゆっくりと白いお尻を上げていく名無しの可愛さに、司馬師の欲望は一気にそそられた。

だがそんな事は顔には出さず、司馬師はあくまでも淡々と名無しに命じ続ける。

「だめだ。もっと高く上げろ」
「えっ…こ、これくらい…?」
「まだだ。もっと高く上げろ。中がよく見えるくらいに」
「ああん…そんなぁ…子元…恥ずかしいよぉぉ……」

自分のしている格好が恥ずかしくて仕方なくて、名無しの両目から涙の滴がいくつも落ちる。

ポタポタと零れ落ちた涙は、そのままシーツに流れて吸い込まれていく。

しかし、司馬師は名無しが命じた通りの姿勢をとっただけでは満足しない。

「次は、自分の指で広げろ」
「!!」
「奥の肉まで見えるように大きくだ。それから…『入れて欲しい』とねだってみろ。出来るだけ…いやらしくな」
「……!そ、そんな……」

見る見るうちに体温が上昇し、頬だけでなく全身までうっすらと桃色に上気させた名無しを見下ろして司馬師は笑う。

名無しに恥ずかしい格好をさせただけでは飽きたらず、恥ずかしい行為、恥ずかしい言葉まで名無しから引き出そうというのだ。司馬師という男は。

「言う事を聞くと言ったはずだが…出来ないのか?それとも一つの穴に二本一度に突っ込まれたいか?」
「ひっ…く…うぇっ……」

情け容赦のない司馬師の言葉に、名無しは声を上げて泣きじゃくる。

弟の司馬昭もかなり強引な所があるが、意地悪さとサド気質にかけては兄の司馬師の方が遙かに上だろう。

恥ずかしい。どうしようもないくらいに恥ずかしい。

出来たらこのまま消えてなくなりたい。穴があったら入りたい。

しかし、どんなに辛くて恥ずかしい行為でも、司馬師の言う通りにしなければ決して解放して貰えないと名無しはよく分かっていた。

せっかく懸命にお願いをして酷い事をやめてもらったのだ。

ここでまた司馬師の機嫌を損ねたら、何をされるか分からない……。

そう思った名無しは震える手をゆっくりと持ち上げて、司馬師に丸見えになっている秘部の入り口に添えた。

「ほ、欲しい、です…子元……」

名無しは緊張と激しい羞恥でブルブルと小刻みに震える指先を必死に奮い立たせ、人差し指と中指を使って濡れた花弁をグニッと左右に開く。

「ここに…一杯して欲しいの……。一杯…入れて欲しいの……」
「……名無し……」
「ああん…子元…早く来てぇぇ……」

睫毛を涙で濡らしながら、白いお尻をブルルッと震わせて名無しが言う。

司馬師の言う通りにした名無しの秘部は、中の赤い果肉が見えるくらいに大きく開かれていた。

名無しの中からは司馬昭の精液と名無しの愛液が混ざり合った卑猥な白濁液が溢れ出し、彼女の内股まで滴り落ちてヌラヌラと妖しく輝く。

名無しの指が触れた部分から、クチュッ…と淫らな音がする。

「…どこで覚えてきたのか知らんが、随分と男心をそそるねだり方だ。そんな風に誘われて、拒絶出来る男はそういない」
「あーん……子元……」

司馬師のしっとりと低い声が耳に届き、彼に許しを貰えた悦びで名無しの下腹部がジュンッと疼く。

こんなにいやらしい事をさせられているのに、司馬師に褒めて貰えるのがこんなに嬉しく感じるなんて。

「お待ちかねだろうから、一気にいくぞ」

ジンジンと疼く秘部に何か熱くて硬い物が押し付けられた感触に、名無しの腰が本能的にビクンッと跳ねる。

「さっきは指で掻き回してやったが…。上手に出来た褒美だ。今度はそれよりもうんと太い物を入れてやる」

メリッ、と音がするのではないかと思えるほどの勢いで、名無しの秘部に何かが進入してくる。

「ひっ……!」

何かが来る。司馬師の言う通り。指での愛撫とは比べ物にならないくらい、太くて、硬くて、巨大な物。

「あ…あっ…凄い…あぁぁん…溶けちゃう……」

名無しは呻くように喘いで、硬く充実した男の肉が体の奥を目指して入ってくる感触を味わっていた。


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