異次元 | ナノ


異次元 
【魂喰い】
 




「早く堕とせ。昭」

口技を続けたまま、司馬師が言う。

「余裕…と言いたい所ですが、気を抜くと俺の方が危ないですよ。ホント」

今までよりも深く、根本まできっちりと肉棒を埋め、名無しの内壁をえぐりながら司馬昭が答える。

「あぁぁ…!だめ…そんないっぺんにしたら…いやあああ────…!」

子供のように泣きじゃくり、名無しが涙を流して身悶える。

膣を擦り上げられる快感と肉芽をいたぶられる快感を同時に、しかも連続で与えられ、名無しの快感は急速に高みへと追い詰められた。

「もうぅ…だめぇぇ…あぁぁ───っ…!!」

名無しは、ひときわ大きく声を上げるとともに、膣と肉芽の両方で絶頂感を味わった。

イッた瞬間、キューッとすぼまって司馬昭の男根を幾重にも締め付ける名無しの内壁の心地良い感触に、司馬昭もたまらず限界に達する。

「んっ…はぁ…っ、名無し……」
「あああん…子上……」

体の奥底にドクドクと注がれる熱い体液の感触にすら感じてしまい、名無しの白いお尻がブルルッと震える。

「名無し…可愛い……」
「あん…子上…熱いよぉ…あああっ……」
「可愛い…名無し…。本当に…すげえ好き……っ」

司馬昭は最後の一滴まで残さぬようにと名無しの中に深々と男根を突き立てたまま、恋人のようにちゅっ、ちゅっ、と名無しの頬にキスをした。

ドッと流れ込んでくる司馬昭の体液を膣全体で受け止めながら、名無しは甘く切ないよがり声を上げて泣いていた。


自分は負けた。


彼らに与えられる快楽を貪り、その誘惑に屈してしまった。

体内への侵入を許した上、中出しまでされてしまったのだ。司馬昭に。

絶望と被虐の悦びが交互に混ざり合う淫蕩な快楽と恍惚感に、名無しの両目からツゥッ…と涙が溢れる。

そんな二人の姿を間近で観察していた司馬師は、司馬昭の顔を見てクスッと笑う。

「……あれ。今兄上……笑いました?」

絶頂の余韻で荒れた呼吸を整えながら、司馬昭がジロッと司馬師を睨む。

すると、やはり司馬昭の見間違いではなかったようで、司馬師は弟を馬鹿にしたようにニヤリと口端を吊り上げた。

「いや…もう少しはもつかと思ったが」
「!!」
「案外だらしないんだな……昭」
「くそっ…兄上……!!」

司馬昭は兄の意地悪な突っ込みに反論したいと思ったが、確かに名無しがイクと同時にイッてしまったのは自分なのだから反論のしようがない。

司馬昭は未だ硬度を保った男根を名無しの中からズルリと引き抜くと、余裕の表情で自分達を見下ろしている司馬師に順番を譲った。

「…試してみれば分かりますって!」
「覚えておこう」

…と、司馬昭の言葉を軽い笑みで受け止めて、司馬師が名無しの体を掴んで引っ張る。

司馬師はまだグッタリしている名無しの体を簡単にひっくり返すと、彼女の体を四つん這いにし、自分に向かって尻を高く上げた体勢にさせた。

「兄上、本当にバックが好きですよね」
「まあな」

雌犬みたいに尻を振ってよがる女の姿を見るのが好きなんだ。

半ば朦朧としている意識の中で司馬師の言葉が微かに響き、名無しの体がブルッと震えた。


─────また犯される……!


次に自分の身に起こる出来事を察し、何とかして体を起こそうとする名無しの両手を、司馬昭が押さえる。

「おっと。まだこんなものは序の口だ。逃がさないぜ、名無し」
「し…じょ、う……」
「さてどうしようかな。兄上が入れてる間俺も暇だし。名無しに口でして貰うか…アナルに突っ込むか…それともいっそ景気よく二輪刺しといっとくか?」
「ひっ…!!」

黒い笑みを浮かべつつ自分を見下ろす司馬昭の言葉に、名無しは心底震え上がった。

特に、司馬昭が最後に言った『二輪刺し』という言葉に反応したのだ。

「また性懲りもなくやる気か昭」
「ええ。だって結局今までスムーズに出来た事がないじゃないですか。名無しならこの通り濡れ濡れだし、中も広そうだし、膣も普通の女に比べて柔らかそうだし、一応」

司馬師と司馬昭が話している『二輪刺し』というのは、一つの穴───この場合でいけば膣やアナルに二本の男性器を同時に突っ込むというものであった。

本来ならば一つの女性器に一つの男性器というのが通常の交合であるから、このやり方はかなり強引で、かつ高度なテクニックを必要とする。

当然の事ながら普通に入れようとしただけでは入らないし、無理矢理力ずくで入れようとすると十中八九女が痛がって悲鳴を上げる。

そればかりか、挿入時の衝撃と圧迫感でブチブチッと秘部が裂け、流血してしまう事も多い。

事実、今まで司馬師や司馬昭が興味本位で試してみた何人もの女達は、全員秘部が裂けて大変な目に遭っていたのだ。

普通の男性でも困難なのに、巨根を持つ司馬師と司馬昭が相手なら余計に困難な事だろう。

「あああ…いや…いや……」

恐れおののき、名無しは首を振って全力で抗議の意を示す。

名無しがこの言葉を知っているのは、司馬懿の調教を受けている時に彼が教えてくれた為だ。

だが司馬懿はそれを名無しに強要するのではなく、『当分やる予定のないリスト』として挙げた。

一度に複数の男性器を受け入れられるようになるまで膣を拡張するには専用の道具が必要だし、自力で出来ない事もないが女を慣らすまでに時間と手間がかかる。

余計な事をして名無しの膣が裂けてしまったら調教スケジュールに支障が出るし、また、そんな事をあえてするのも馬鹿らしいので、特にやる気がないというのが司馬懿の弁であった。

曹丕や司馬懿にすらされた経験がない事を、他の人間にされようとしている。

しかも、どうやらそれを行おうとして何度も失敗しているらしい司馬師や司馬昭の手で。

「い…いやっ…。やめて…怖い…!」

全身を襲う恐怖に、名無しはブルブルッと震えながら二人に懇願した。

そんな名無しの怯えた姿が、司馬師と司馬昭のサド心をゾクゾクッと刺激する。

「お…お願い…子元…子上…。そんなひどい事はやめて…お願いだから……」

本気で怖くてたまらないのか、名無しの両目からは大粒の涙が零れ落ち、宝石のように煌めいていた。

(ううっ…。そそられる…!!)

肉食獣に狙われて、恐怖のあまり縮こまって全身を震わせる小動物のような名無しを見て、二人はまたしても胸がキューンとときめいてしまった。

表情、涙、声、姿態。その全てが絶妙に絡み合い、男の嗜虐心に訴えかけるような代物で、S要素を持つ彼らのような男性にはそれが心底たまらない。

名無しのもっと怖がる姿が見たい。

お願いだからどうかやめて下さい。許して下さいと叫ばせたい。


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