異次元 | ナノ


異次元 
【魂喰い】
 




(もうだめっ。そんな事されたら、イッちゃう────…!!)

声にならない悲鳴が、名無しの頭の中でスパークした。

その直後、名無しの腰がビクビクッと痙攣して、名無しの官能が頂点に達する。

「……!!」

司馬師と司馬昭は胸への刺激だけで名無しがイッてしまった事に驚いた。

ちょっと触っただけでビクビクッと体を跳ねさせる名無しの反応に、普通の女よりずっと感度が良さそうだなとは思っていたが、まさか上半身だけでイクとは思わなかったのだ。

(兄上…。これって…マジで…?)
(知るか。私もビックリした)

信じられないといった面持ちで、司馬師と司馬昭が目配せする。

胸だけの愛撫でこんな風になってしまったら、本番に突入した時には一体どうなるのだろう。

司馬師も司馬昭も、二人とも普通の男性に比べてみれば遙かに太くて逞しくて立派な男根を持っていた。

それを根本まできっちり埋め込んだら、名無しはよがり狂って悶死してしまうのではないだろうか。

「名無し……何故イッた?私の許しもなく」

予想外の出来事に若干驚きを抱きつつも、司馬師は普段通りの冷淡な声で名無しを叱る。

「ご、ごめんなさいっ」

名無しは一人で勝手にイッてしまった自分を恥じてか、両目一杯涙を浮かべて二人に謝った。

「ああん…ごめんなさい…気持ち良すぎて…イッちゃったの……」
「……ん……」
「だ、だって…子元が…あんな風にして一杯吸うから…子上が…指でグリグリするから…。ひっく…熱くて…ジンジンして…我慢出来なかったのぉ……」
「ううっ…、名無し…!!」

恥ずかしそうに睫毛を伏せ、甘えるような声で『ごめんなさい』をする名無しを見た途端、司馬師と司馬昭の心臓がドキンッと跳ねた。


何だ!?この胸の高鳴りは何だ!?このときめきは何だ!?分からない!!


別にセックスが初めての童貞だという訳でもないのに、どうしてこんなに興奮するのだ。

名無しの泣き顔と痴態を見た途端、自分の胸と下半身がおかしい。

イッた直後の名無しの瞳は涙でウルウルと濡れていて、赤い唇もまた唾液で艶やかに濡れている。

その姿が何とも言えず妖艶で、淫靡で、可愛らしいものに感じられ、司馬師と司馬昭は思わず絶叫しそうになった。

『夜の帝王』『暴れん棒将軍』とまで呼ばれる経験豊富で女慣れしていて、数多くの美しい女官や美姫を侍らせている自分達が、たかが文官女にこれほどドギマギしてしまうなんてどういう事だ。

子供のように泣きながら小さく震える名無しを見ていると、まるで初恋を知ったばかりの青年のように胸の奥底がギューッと痛む。


(この私が……)
(この俺が!!)


嘘だろう!?


きっと何かの間違いだ。信じられない!!


「ごめんなさい…子元…子上…許してぇぇ……」
「……名無し……」

涙を流してか細い声で訴える名無しの可愛らしさに、司馬師と司馬昭は頭がクラクラしていた。

それもそのはず。

M女のカリスマである曹丕や司馬懿に長年調教を受け、すっかり彼ら好みのセックスドールとして開発されている名無しなのだ。

あの曹丕や司馬懿の冷たく凍えた心ですら、たちまち甘く蕩かす名無しの可愛い『勝手にイッてしまってごめんなさい』である。

年若い司馬師や司馬昭はそんな名無しの姿に胸キュン状態となり、一撃でノックアウトされてしまった。

(あの名無しがこんな風になるなんて)

最初はあれだけ嫌がっていた名無しが、こんなにもエッチで淫らに変身するなんて。

勿論自分達のテクニックにも自信がある男達だが、それプラス乳首クリップの効果もあった事は否めないだろう。

乳首クリップ、初めて使ってみたけど意外といいかもしれない。

これからレギュラーグッズとして活用してみようかな……。

名無しの過敏な反応を目の前にして、司馬師と司馬昭の心の中にはいつしか父親譲りのサディスティックな欲望がムクムクと目覚め始めていた。

「……許さない。私の許可無く勝手にイクようなふしだらな女には、さらなる仕置きが必要だな」

司馬師は冷ややかな声で告げ、そう言って名無しの顎をきつく掴む。

顎を掴まれた名無しは一瞬何をされるのかという恐怖からビクッと体を震わせたが、司馬師の言った『さらなる仕置き』という言葉に感じてしまった。

「あぁぁ…はいっ…子元……」

司馬師の男らしく整った顔を見上げる名無しの両目が、情欲で潤む。

「今の返事は良かった。その潤んだ瞳もいい…そそられる。お前を見ていると、もっとあれこれしてやりたくなる。こんな事とか……」

妖艶な瞳と視線が合ったかと思うと、名無しの下半身に司馬師の手が滑り込んできた。

「あっ…、あっ…!?」

名無しの反応を探るように司馬師の指は名無しの濡れた秘部の入り口を突っついては離れていく。

それを何度か繰り返した後、司馬師はすでに十分濡れている名無しの体液を自分の指先に絡め、透明な液体を周囲に塗り広げるようにして、円を描くようにしながら柔らかい入り口をゆっくりと撫でていく。

「あぁ…!やぁん……」

思わず発してしまった声の淫らさに、名無しは己の手で口を塞ごうとした。

しかし、それを許さないとでもいうように即座に司馬昭の手が伸ばされて、名無しの腕を押さえつける。

「まだ入れられてもないのにもうグチュグチュ言ってるぜ。聞こえる?名無し。やらしー…」
「ああーん…いやぁぁ…子上……」

名無しの耳を舐めながら卑猥な言葉を降らせる司馬昭の低い声に、感じてしまう。

反論しようにも、司馬師が指を動かして名無しの表面を撫で回す度にグチュグチュという淫らな水音が名無しの耳にも聞こえてくるので何も言い返せない。

「あんっ…だめっ…そこは…ああっ…」
「だめ?意外だな。こんなに股までベタベタに濡れているのに」

司馬師はふふっと笑いながら奥の方からたっぷりと溢れてくる名無しの愛液を何度もすくい取り、グチュグチュと表面の襞を弄る。

名無しに音がよく聞こえるように、わざとやっているのだ。


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